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メーカーの垣根を越えたモデルなど、バリエーションを拡大
そうした中で、マツダロードスターは、(フィアット)アバルト124スパイダーと共同開発し、フィアットの生産もマツダが引き受けることで、単体では多くの販売台数をのぞめない2シーターオープンカーをビジネスとして成立させている。
同様のやり方を取り入れたのが、トヨタとBMWだ。トヨタはクーペボディのスープラ、BMWはオープンボディのZ4という姉妹車として棲み分けし、生産はすべてオーストリアのマグナシュタイヤーに委託されている。ポルシェはオープンボディのボクスターに加えて、クーペボディのケイマンをラインナップに追加したことで販売台数を拡大した。
比較的最近に登場したモデルがジャガーFタイプだ。こちらもクーペとコンバーチブルがある。またオープンというよりもタルガトップというべきものだがロータスという選択肢もある。そもそもマツダ ロードスターのルーツはロータス エランと言われており、英国メーカーはスポーツカーに対して今も強いこだわりをもっている。ちなみに、オーバー1000万円クラスの英国スーパーカーには、マクラーレンも控えている。このあたりは次回にまとめて紹介したい。
また日本独自の軽自動車規格にダイハツ コペンがある。こちらもトヨタとの協業でGRスポーツのバッジをつけたスポーティなモデルなどを追加し、バリエーションを増やしている。
いずれにせよ、この価格帯の2シーターオープンというものは、国籍もメーカーの垣根も越えた協力関係によってどうにか成立しているのが現状だ。そして、これらのラインアップを見渡してみると、マツダロードスターがいかにアフォーダブルであるかがよくわかる。伊達にギネス記録を更新し続けているわけではない。コンパクトな2人乗りオープンスポーツカーを狙うなら、世界に誇れる日本車の代表格といえるマツダ ロードスターを一度は味わっておくといい。ちなみにいまならマツダ100周年特別記念車(2021年3月末受注まで)も手に入る。
文/藤野太一 編集/iconic
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