それぞれの生地の特徴が知りたい
生地に備わる“効能”を知ろう
ウール、コットン、リネンなどそれぞれの素材は独自の特性を持っている。通気性や保温性など着用時の快適さを左右する特性や、服への形成のしやすさなど生地の見た目や触ったときの質感だけでなく、生地自体に備わる効能も覚えよう。
Cashmere[カシミア]
光沢が美しい
保温性が高い
寒暖差が激しい環境で育つ山羊の毛は、その軽さとは裏腹に蓄熱性に富んでおり、極柔らかな風合いを備える。上品な光沢があり、これらの特性を付加すべく、ウールにブレンドされることも多い。
[梳毛(そもう)カシミア]
極上の肌触り
繊維が均質な梳毛糸で織られたカシミア織物は、毛羽が抑えられ滑らかなタッチが際立つ。温かみに満ちながらも品の良い表情がこの生地の魅力だ。美しい光沢を備え、非常に高級感のある生地の1つだ。
[紡毛カシミア]
究極の暖かさ
紡毛糸で織られたカシミア織物は、表面の毛羽立ちが際立ちカシミアのソフトな風合いと相まって、温かみにあふれた表情となる。梳毛のカシミアより空気を含む量も多いため、抜群の保温性がある。
Linen[リネン]
吸水・速乾性が高い
通気性が高い
清涼感あるタッチ
亜麻の繊維を原料とした服地で、吸水・速乾性に優れる。またひんやりした感触から、春夏のスーツ素材として定番的に用いられる。淡い艶や随所に現れるリネンならではの節感は見た目にも涼し気だ。
[リネン]
ざっくりした清涼生地
上記の特徴を備えた、清涼感豊かな生地。独特のシャリ感、ハリ感を持ちながらも、ドレープはしなやか。シワになりやすいデメリットもあるが、“それもまた味”として洒落者たちに愛される。
[アイリッシュリネン]
美しい光沢を備える
アイルランドで織られるリネンのことで「スペンスブライソン」などアイリッシュリネンギルドのメンバーが生産するものを主に指す。一般的なリネンより滑らかで非常に美しい光沢を備える。