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情熱とともに未来へ向かう若きリーダー

べンチャー企業の経営者らしくTシャツ姿で現れた松本 勝さんだが、スーツを纏うと印象一変。

理知的な風貌と鍛え上げられた肉体がマッチし、頭脳明晰でタフなスパイ映画のエージェントのような雰囲気を醸し出す。

実際彼は正真正銘、戦う男だ。ストレートで東大に進んだ後、華奢な体を改造すべくボディビル部へ。そこで全日本3位の成績を残し、大学院では総合格闘技にのめり込んだ。

就職は、あえてハイプレッシャーな中で働きたいとゴールドマンサックスに入社。そのトレーダー時代に始めたアームレスリングではなんと日本チャンピオンにまで上り詰めた。

そして今は「VISITSTechnologies」社を率い、AIを超える技術で社会が抱える様々な課題を解決しようとしている。

この松本さんの絶えず挑戦する姿勢は、小さな英会話塾を大阪屈指の規模となる学習塾にまで成長させ、やがてウェディング事業に乗り出して大成功を収めた両親の影響が大きいという。

「ウチは絵に描いたような起業家一家(笑)。次はどんな手で打って出ればいいだろうと、常に食卓で家族が議論していました。時代の先を行き過ぎ、大きな負債を抱えて大変な時期もありましたが、あの環境で育ったのは財産です」

「AI共存時代だからこそ最後は人間らしさが価値を持つんです」

VISITSが特許を持つ合意形成アルゴリズム「ideagram」は、彼の両親のように先見性ある人を市井に埋もれさせない技術でもある。

「簡単に言えば、人間のクリエイティビティを可視化する技術です。これを使えば人々の創造性や目利き力、アイデア自体の価値を正しく定量化できます。たとえば物事を決定する時、どの人の意見に本当に重みがあるかわかる。どのアイデアを採択したらより多くの人々の共感を得られるかという、共感の“重心”を探るのにも有効。すでに政府の様々な事業から民間企業のイノベーションまで幅広い分野で活用されています」

松本さんがこうした技術の開発に至ったきっかけは、トレーダー時代、人間の仕事をAIが代替していったことだったという。

「人にしかできないことは何かと考えた時、想像であり創造かなと。課題解決力で人間はAIに敵いませんが、AIに課題を発見する力はない。課題を見つけるには、それに直面する人の側に立つ共感性や、困りごとを助けてあげようという熱意が必要だから。AI共存時代だからこそ、最後は人間らしさが価値を持つと考えています」

様々な場面で登壇することも多く、注目を集めている
J-Startup選定企業でもあるVISITS Technologiesの代表として様々な場面で登壇することも多く、注目を集めている。

松本さんのSUIT
SHIPS / シップス

松本のSUIT

耐久性や防シワ性を高めたエルメネジルド ゼニアの「トラベラー」生地を採用。日々のヘビーユースにも対応する1着。3つボタンジャケット、ノープリーツパンツと着る人のスタイルを選ばない仕様ながら、やや幅広のラペルでノーブルな雰囲気を演出することができる。8万6000円(シップス 銀座店)

関連記事:2019年の勝者とスーツ「SUITS OF THE YEAR 2019」



※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年12月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
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