中学生でDCブランドに目覚めた早熟ぶり
巷でDCブランドが大流行していたといっても、やはり中学生で飛びつくのは少数。クラスでも興味を持っていたのは一部だった。坂戸さんのユニークな点はDCブランドと同時にアメカジにも関心があっったことだ。
当時はアメカジを買いにアメ横(東京・上野)にも遠征。お気に入りはラルフ ローレンとブルックス ブラザーズの2大ブランドである。ファッション性の強い前者と、よりトラッドでクラシックな後者。両者の持ち味を若いなりに理解して、楽しんでいたのだ。
高校生になると、より顕著にアメカジ志向が強くなった。この時代はDCブランドのブームが陰りはじめ、代わりにアメカジが台頭してきた時代でもある。
お気に入りはアメリカの2大ブランド
リーバイス501やリーのジーンズ。ブルックス ブラザーズのボタンダウンシャツとポロシャツ。ポロ ラルフ ローレンのポロシャツ。これらが当時の愛用品である。ジーンズはローテンションで穿いて洗って、色を落とす。ボタンダウンシャツは色違いで数枚揃える。また、足元はニューバランスのネイビーの996。そんなエピソードを聞けば、アメカジのなかでも品のよい着こなしであったのは想像がつく。
「19歳くらいまでアメカジを愛好していました。そのあとセレクトショップ全盛の時代になって、20歳でシップスに出会ったのです。シップスのスタッフがスーツにタートルネックを合わせていたのに驚いてしまって。ヨーロッパの上品な雰囲気が感じられて、とてもカッコよかった。その後、21歳でシップスに入社したところ、実はアメリカのカジュアルウェアから始まった会社と後になって知りました(笑)」。