東大生が「幅広い教養を身につけるため」に読んでいる本BEST20をランキング化!

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東大生が必ずといっていいほど読んでいる「歴史書」とは?

著書『東大生の本の「使い方」』を上梓した、元東大生協書籍部主任の重松理恵さんが、東大生の読書の実態に迫る本連載も、今回が最終回。前回と同様に、東大生が実際に読んでいる本をランキング形式で紹介する。東大生協の売上データから、東大生が「幅広い教養を身につけるために」読んでいる本を20位まで発表しよう。

voice_190403_dol_.jpg 写真はイメージです Photo:PIXTA

「幅広い教養を身につけるため」
東大生は何を読んでいるか?

 私の著書『東大生の本の「使い方」』では、東大生が実際に読んでいる本を目的別、カテゴリ別にランキング形式で紹介しています。本書の中で取り上げたランキングは全部で6ジャンルです。

「世界で活躍するための本」「スキルアップをするための本」「最新のトレンドを追うための本」「幅広い教養を身につけるための本」という4つの目的別分類に、「東大本」と「新書」の2つのカテゴリを加え、各ランキングごとにベスト20を載せています。

 前回に続いて、今回も本書からの抜粋で、東大生が「幅広い教養を身につけるため」に読んでいる本を、ランキング形式で紹介しようと思います。

 調査の概要は前回ご説明した通り、本郷キャンパスにある東大生協本郷書籍部の、2010年4月から17年3月までの7年間分のデータをもとに集計しています(条件を揃えるため、7年間の累積売上冊数ではなく、もっとも売れた年の冊数順にランク付け)。すべて単行本の集計結果で、同じタイトルの文庫版は除外しています。

 ではさっそく、東大生が「幅広い教養を身につけるため」に読んでいる本トップ20を紹介しましょう。

 まずは1位からです。

1位はサンデルの師による
世の中を変えた20世紀の名著

 1位はジョン・ロールズ『正義論』。哲学者のロールズによって書かれた20世紀の名著です。1971年に日本語版が刊行されましたが、長く品切れの状態が続いていました。

 そして2010年、待望の改訂版が刊行されました。訳者は東大の名誉教授で、日本におけるロールズ研究の第一人者である川本隆史先生と、福間聡先生、神島裕子先生の3人です。

 2010年といえば、前回東大で過去一番売れた本としてご紹介したサンデル先生の『これからの「正義」の話をしよう』(早川書房)が大ベストセラーとなった年です。サンデル先生は自身の師であるロールズの考え方にかなり影響を受けており、著作でもたびたび『正議論』について言及しています。

 その影響もあってか、『正義論』は、844ページの分厚い本であるにもかかわらず、多くの東大生に読まれています。

 ロールズはまず、ロック、ルソー、カントに代表される伝統的な理論の一般化・抽象化を試みます。そのうえで、当時の政治思想の中心であった「最大多数の最大幸福」を掲げる功利主義に代わるものとして、「公正としての正義」を構想しました。

 公正としての正義とは、身体の自由や言論の自由など基本的な自由を全員に平等に分配すること、もっとも不利な状況にある人々の利益を改善することという二つの原理から成り立っています。功利主義は、大多数の利益のために少数の人が不利益を受ける可能性がありますが、ロールズは『正議論』によってその問題を乗り越えようとしているのです。

 この本は、「社会の正義」と「個人の幸福」を両立させる方法について論じた、まさに「正義論」というタイトルにふさわしい一冊になっています。

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2019年Jun. VOL.302月号

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