高い=高級ではない! 名⾨スイス製からお馴染み国産時計まで、30万円以下*で買える傑作時計150本超を掲載した絶賛発売中のムック『U(アンダー)30万円で一生使える傑作腕時計150』。その中身をピックアップしてご紹介。
*税抜き・2022年9月現在
【注目のU30万円モデル】
アイコン オートマティック 42mm
MAURICE LACROIX(モーリス・ラクロア)
ブランドで一番売れているU30万円のラグスポテイストウォッチ
1990年代、モーリス・ラクロアが発表した「カリプソ」。その特徴はラウンド型ケースのベゼル6カ所に、ダブルの“アーム”を配したエレガントスタイルであり、1990〜2000年代を通してブランドを代表するドレスモデルとなった。
時を経て2016年、このカリプソが「アイコン」という名で復活する。持ち前のエレガントさと象徴的なアーム付きベゼルなどはそのままに、よりスポーティなテイストを宿して蘇った。当初はクォーツのみの発売だったが、2018年には待望の自動巻きムーブを搭載した「アイコン オートマティック」が登場。アンダー30万円ながらラグジュアリーな雰囲気漂うデザインが人気を呼び、たちまちブランドのフラッグシップモデルへ。さらに翌年以降は、同じく自動巻きムーブを搭載し、日本人の腕にもフィットしやすい39mmの小振りモデルやクロノグラフ、スケルトンモデルらが追加されるなど、年々そのラインナップを拡充させている。
新生の「アイコン」が、なぜこれほどまで急激に人気モデルの仲間入りを果たしたかといえば、やはりそのデザインによるところが大きいだろう。ケースはダブルのアームを擁したベゼルと一体型の20気圧防水仕様で、ブレスレットもまたケースと完全一体型となった流れるようなシルエットに。文字盤の表面には繊細なクル・ド・パリ装飾を施し、角度によって異なる表情が楽しめる。いま巷で大人気を博すラグジュアリースポーツウォッチの要素を兼ね備えているというわけなのだ。
一方、内部にはキャリバーML115を搭載。登場より本作を支える高品質な自動巻きムーブである。一体型ブレスレットはイージーチェンジャブル仕様となり、レザーストラップへの付け替えも簡単にOK。この上質デザインと高性能でU30万円ならブランド内売り上げNo.1も納得だ。
シースルーバックから覗く機械式ムーブメントML115
搭載するのはCal.ML115。安定した精度を発揮する自動巻きムーブで、ペルラージュ仕上げの地板やコート・ド・ジュネーブ装飾のローターなどがシースルーバック越しに見える。