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移住したくなる町になることが大事

MAZDA CX5

対談_岩城慶太郎 岩城慶太郎氏(以下敬称略) でも、条件は仕事があって、住むところがあって、子供の教育がちゃんとできることなんです。住む場所は問題ないので課題は仕事と教育なんですよ。例えば珠洲市には年収500万の仕事はあっても、仕事に高揚感がないんですよね。求められて仕事をしているとか、社会に貢献しているとか、承認欲求を満たしてくれるような。だからまずはそれを作ればいい。給料が安くてもいいからそういう仕事を作ることが大事なんです。もうひとつが教育。こっちは私立がないし、教育予算が少ないので公教育がとても良くない。なんでかっていうと、無駄に自治体がお金を使っているからなんです。それを少しづつ解決していけば大きく変わります。


対談_岡崎 岡崎五朗氏(以下敬称略) 学校でタブレットを配ればそれでなんとかなるって思ったら大間違いですよね。


対談_岩城慶太郎 岩城 ほんとそれなんです。それでは話にならないんですよ。さらに言うとこの地域の特色が必要なんです。たとえばここの地元出身はみんな自給自足ができるとか。もしくは全員どこか変わった国の言葉がしゃべれるとかでもいいんです。もっと尖っていくことが大事。日本全体の子供の数でいえば、ここの子供なんて0.1%以下です。でも0.1%って、逆に言うとすごく尖ってると言えると思うんです。1000人にひとりの逸材になればいい。そういう逸材を欲しい会社はいくらだってある。


対談_平澤 平澤 会社経営者ならではの視点で面白いですね。


対談_岩城慶太郎 岩城 そういう逸材を輩出する地域になれば今度はルールが変わります。出て行くひとを補助金で引き留めようとしたり、移住希望者にお金を払って住んでもらうのではなくて「ここで子供を育てたい」「ここに住ませてほしい」と思って貰う。もちろんそんな人は1000人とか1万に1人です。でも東京のその1人が来てくれたらそれだけで田舎の町が守れる訳ですよ。


アステナホールディングスCEOの岩城氏アステナホールディングスCEOの岩城氏、岡崎氏、平澤編集長
今回の対談場所は、元々珠洲市の山間部に経っていた古民家(文藝館)を移築し、リノベーションした建物である「珠洲本社」。元の雰囲気を活かしつつ、地元材や国産材を使って現代風に仕上げ直されている。

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