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300万円台から探すことができるタイプ996

しかし、だからといって996型ポルシェ911の中古車がまったくおすすめできないかといえば、そんなこともありません。

もちろん総額200万円ぐらいで買える底値系の996は、歴代オーナーのメンテナンスがメタメタだったと推測されるため、まったくおすすめできません。しかし「300万円以上」を目安とする個体であれば、歴代オーナーが施したメンテナンスも「まずまずちゃんとしてた」ことが予想されるため、そう簡単にエンジン内部の焼き付きなどを起こすものではありません。

また前述のインターミディエイトシャフトの問題に関しては、ポルシェ・ジャパンがサービスキャンペーンというのをやっています。具体的には、後期型の正規輸入車であればポルシェの正規ディーラーが無償で該当部分の点検を行い、もしも問題があれば無償で対策を施してくれるというものです。場合によっては新品のエンジンに替えてくれるケースもあります。

つまり、「200万円ぐらいで買える底値系物件の価格に目を奪われず、総額300万円以上を目安に慎重に探せば、996型であっても普通に安心して乗れる可能性は高い」ということです。

「1000万円はさすがに無理だけど、300万円ぐらいならなんとかなるかも!」という読者各位であれば、そしてそもそもポルシェ911という車にご興味があるのであれば、底値系ではない996型ポルシェ911に注目してみる価値はあると言えるでしょう。

文/伊達軍曹 編集/iconic

<p>1997年に発表されたタイプ996の911。エンジンを水冷化し、あらゆる箇所を大幅改良。飛躍的に快適性が向上し、また機械としての信頼性も大きく高くなった。グレードはスタンダードモデルのカレラの他に4駆のカレラ4Sやターボなどが設定されていた。</p>

1997年に発表されたタイプ996の911。エンジンを水冷化し、あらゆる箇所を大幅改良。飛躍的に快適性が向上し、また機械としての信頼性も大きく高くなった。グレードはスタンダードモデルのカレラの他に4駆のカレラ4Sやターボなどが設定されていた。

<p>初代からのインテリアデザインを踏襲しつつ、近代化が図られたインテリア。993よりホイールベースが拡大され車内スペースは170mmほど拡大。足下のスペースも広がり、居住性も高まっている。</p>

初代からのインテリアデザインを踏襲しつつ、近代化が図られたインテリア。993よりホイールベースが拡大され車内スペースは170mmほど拡大。足下のスペースも広がり、居住性も高まっている。

<p>タイプ996より採用された水冷水平対向エンジン。排気量はスタンダードグレードのカレラが3387cc(後期型で3596cc)、ターボは3600ccという数値になっていた。</p>

タイプ996より採用された水冷水平対向エンジン。排気量はスタンダードグレードのカレラが3387cc(後期型で3596cc)、ターボは3600ccという数値になっていた。

<p>エンジンの水冷化と共に、一部のファンから不評だったのがこのヘッドライト。「涙目」と言われるデザインは先に登場していたボクスターと共通だった。後期型で仕様変更される。</p>

エンジンの水冷化と共に、一部のファンから不評だったのがこのヘッドライト。「涙目」と言われるデザインは先に登場していたボクスターと共通だった。後期型で仕様変更される。

<p>2002年になって後期型へと移行した996。ボディサイズの変更などはないが、エンジンは排気量を拡大。重量は少し増えたがボディ剛性を上げるなど走行性能は高められていた。</p>

2002年になって後期型へと移行した996。ボディサイズの変更などはないが、エンジンは排気量を拡大。重量は少し増えたがボディ剛性を上げるなど走行性能は高められていた。

<p>前期型で不評だった「涙目」ヘッドライトは、前期型の911ターボが採用していたデザインに変更される。中身や構造はターボとは異なる仕様となっていた。</p>

前期型で不評だった「涙目」ヘッドライトは、前期型の911ターボが採用していたデザインに変更される。中身や構造はターボとは異なる仕様となっていた。

<p>996のボディサイズは全長4430×全幅1770×全高1305mm。最新世代の8代目911は全長4519×全幅1852×全高1300mm。それと比べれば996のコンパクトさが良く分かるはずだ。これも最新世代にはない魅力である。</p>

996のボディサイズは全長4430×全幅1770×全高1305mm。最新世代の8代目911は全長4519×全幅1852×全高1300mm。それと比べれば996のコンパクトさが良く分かるはずだ。これも最新世代にはない魅力である。

<p>996の後継となるのがこちらのタイプ997。2004年から投入されて、ヘッドライトは丸目型に戻されている。このデザインは997、991、992と3世代にわたり続けられている。</p>

996の後継となるのがこちらのタイプ997。2004年から投入されて、ヘッドライトは丸目型に戻されている。このデザインは997、991、992と3世代にわたり続けられている。

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