300万円台から探すことができるタイプ996
しかし、だからといって996型ポルシェ911の中古車がまったくおすすめできないかといえば、そんなこともありません。
もちろん総額200万円ぐらいで買える底値系の996は、歴代オーナーのメンテナンスがメタメタだったと推測されるため、まったくおすすめできません。しかし「300万円以上」を目安とする個体であれば、歴代オーナーが施したメンテナンスも「まずまずちゃんとしてた」ことが予想されるため、そう簡単にエンジン内部の焼き付きなどを起こすものではありません。
また前述のインターミディエイトシャフトの問題に関しては、ポルシェ・ジャパンがサービスキャンペーンというのをやっています。具体的には、後期型の正規輸入車であればポルシェの正規ディーラーが無償で該当部分の点検を行い、もしも問題があれば無償で対策を施してくれるというものです。場合によっては新品のエンジンに替えてくれるケースもあります。
つまり、「200万円ぐらいで買える底値系物件の価格に目を奪われず、総額300万円以上を目安に慎重に探せば、996型であっても普通に安心して乗れる可能性は高い」ということです。
「1000万円はさすがに無理だけど、300万円ぐらいならなんとかなるかも!」という読者各位であれば、そしてそもそもポルシェ911という車にご興味があるのであれば、底値系ではない996型ポルシェ911に注目してみる価値はあると言えるでしょう。
文/伊達軍曹 編集/iconic