1990年代にダイムラーと時計ブランド・スウォッチとのコラボレーションで生まれたポップなデザインの都市型2人乗り小型モビリティというのがスマートのそもそものコンセプトであり、実は開発当初からEV化が見込まれていた。
2代目スマートをベースとしたBEV、スマートフォーツーED(エレクトリックドライブ)は日本国内でも販売されたが、街乗りから長距離ドライブまで1台ですべてを賄いたい多くの日本人ユーザーには支持されず、販売は振るわなかった。そして3代目でも設定されたスマートEDは国内導入が見送られていた。
新生スマートEQは、ハードウェアとしては、その3代目をベースとしたスマートEDのマイナーチェンジ版ということになる。ラインナップは従来のガソリンモデルと同様に、2人乗りの「フォーツー」、そのオープントップモデル「フォーツー カブリオ」、4人乗りの「フォーフォー」の3モデルだ。
エクステリアは、従来モデルにあったフロントグリルを廃してエンブレムを取り除き、シンプルに“smart”のロゴのみを配した。BEVはエンジン冷却のための空気孔を必要としないためグリルレスのデザインを採用するモデルが多いが、スマートEQもそうすることで差別化を図っている。ヘッドライトやリアランプは、最新のフルLEDタイプがオプション設定された。
インテリアの基本的な造形は内燃エンジンモデルとかわらない。ダッシュボード中央には、8インチのタッチスクリーンが配置されており、ナビゲーション機能のほか、Apple CarPlayにも対応し、電費やバッテリーの状況などが表示される。これまで日本仕様ではナビゲーションは後付けのものだったが、スマートEQ導入時にはこの純正タッチスクリーンが採用されるという。