「ブリオーニ」創業75周年記念プレゼンテーションをフィレンツェにて開催!

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ブリオーニ

ブリオーニが創立75周年を記念し、ピッティ・ウオモ期間中の1月7日、イタリア・フィレンツェのジェリーニ宮にてプレゼンテーションを行った。

ブリオーニは1945年、ナザレノ・フォンティコリとガエタノ・サヴィーニによってローマにて創業した。いまでこそイタリアンクラシックを代表する老舗ブランドとして知られているが、実は1952年に史上初のメンズファッションショーを開催した業界の先駆者であり、英国スタイルがメインだった当時に、美しい色や洗練された素材を使い、イタリアらしいフィット感のあるエレガントな仕立てを生かしたローマンスタイルを世に広めた革命家でもある。

ブリオーニ

そんなブリオーニが、75周年のアニバーサリープレゼンテーションの会場として選んだのはジェリーニ宮。ピッティ宮殿のサラビアンカで初めてショーを発表した1952年当時を髣髴させるような、ルネサンス建築の旧貴族の邸宅だ。無数のキャンドルに導かれ、2階のフロアに上がると、フレスコ画や古い調度品に溢れる6つの部屋で、ヨーロッパ各地から集まった演奏家たちがクラシックの名曲を奏でている。ある部屋ではチェロのドゥオ、別の部屋ではピアノソロ、またはクインテットやカルテット……。そしてそれらの演奏家たちが纏っているのが2020/21秋冬の新作コレクションだ。

ブリオーニ

今シーズンよりオフィシャルな形でデザイン・ディレクターとしてブリオーニを率いるオーストリア人デザイナー、ノルベルト・スタンフルは、クラシック音楽にゆかりのある自国での経験をプレゼンテーションのアイデアにしたという。だが、そこにはショーを始めた1950年代当時から観客をあっといわせるような演出をしていたブリオーニらしさも意識したそうだ。「招待客にはとにかく、このスペシャルな雰囲気を味わっていただきたいと思ったのです。会場を出た後、たとえ洋服のことは覚えていてもらわなくても、ね(笑)」

ブリオーニ

そんな冗談を言うスタンフルだが、同時に「音楽家たちをモデルにしたのは、様々な年齢やサイズの普通の人たちを使って新作を見せたかったこともあります。また、楽器を弾くという動きのなかでも、ブリオーニの服が美しくフィットすることもわかっていただけると思います」と語る。

テーラー仕立てのラグジュアリーな雰囲気は生かしつつ、そこにはブリオーニらしい字品のある柔らかなシルエットを生かし、日常の様々なシーンにマッチするような提案がなされている。つまり、着心地や機能を重視し、アイテムを様々にレイヤードすることでコーディネートの幅が広がる仕組みだ。

シルクやジャガードなどを使ったエレガントな風合い、アルパカやラクーンなどの高級素材などを使いつつ、タートルネックやポロ、ジョガーパンツなどのカジュアルなアイテムも登場する。そしてそれらのアイテムをダブルブレストのワイドラペルジャケットやテーラードコートとコーディネート。色使いはブラウン、クリーム、サンド、タバコ色などの自然な暖色にターコイズの差し色を入れ、今シーズンらしさも盛り込まれている。

フィレンツェで初めて行ったショーがファッションに歴史を刻んだように、75周年記念のこの荘厳なプレゼンテーションは、見た人の心に忘れがたき思い出として刻まれるであろう。

2024

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