一流シェフを呼んで我が家を丸ごとグランメゾンに仕立てる。それは、気の置けない友人との自宅でのひと時をいっきに特別なものに仕立ててくれるだろう。そこで今回、「6人程度の近しい友人とのカジュアルな会」を想定して、フレンチの巨匠、音羽和紀シェフに、そんな休日の愉しさや、おもてなしの極意を伺った。
ホームパーティは我が家をグランメゾンに仕立てる

オトワレストラン オーナーシェフ
音羽和紀さん
1947年、栃木県生まれ。仏、故アラン・シャペル氏のもとで経験を積む。加盟するルレ・エ・シャトーより、アジアの加盟施設として初の「ルレ・エ・シャトーシェフトロフィー2019」を受賞。姉妹店に「シエル エ ソル」(東京・白金台)。

友人との寛ぎの時間も
シェフの知恵でもっと優雅に
最近では自宅にシェフを招いてパーティを行うケースが増えており、音羽シェフも一流企業のエグゼクティブの自宅や別荘に呼ばれて、腕をふるうこともあるという。
「店とは違いプライベート空間ですから、参加者が寛ぎながら、家の空間を新鮮に楽しめるようにコースの組み立てを考える愉しさがあります。一般のご家庭でも、アペリティフ、メイン、デザートと、家のなかでの場所をあえて変え、時間と場所の流れを立体的に楽しめると、普段のホームパーティとも趣が変わるでしょう。食前ならキッチン横のカウンターを使ってボリューム控えめのアミューズを用意するなど。目の前で料理ができるのを待ちながら乾杯するのも良いのでは。また私は勿論料理に集中しますが、その場のコミュニケーションも大事にします。料理に合う器のことや、食材の豆知識など、普段なかなかゆっくり聞けない話をするいい機会に思ってもらえれば」