果たしてどこまで速くなるのか
最新フェラーリの圧倒的な性能
フェラーリのラインナップはフラグシップのV12エンジンモデルとより軽快な走りが楽しめるV8エンジンモデル、大きくこの2つのシリーズに分けられる。今回登場した「F8トリブート」はその名前が示す通り、V8シリーズの最新モデルだ。名前はイタリア語で「トリビュート」、感謝や尊敬を意味している。
フェラーリは1947年に誕生し、そこから数多くの名車、逸話を残してきた。クラシックフェラーリの中にはオークション価格が50億を超えるクルマが存在するし、今も新車の納車待ちが1年以上は当たり前。手に入れた最新モデルにはプレミアがつくなど、その存在、値段の付き方は自動車メーカーの中でも特別である。
幸せなことに、自動車業界にいるとこんな特別なクルマに試乗する機会が与えられる。V8もV12も2000年以降の新型モデルに乗る度に受けるのはその技術力の高さである。速さや運動性能といった専門家でないと分かりづらい分野はもちろんだが、もっと分かりやすい部分、例えばアイドリングストップ機能のような一般的な装備ひとつとっても「やっぱりこのブランドってすごいんだな」と感じさせるのだから凄いとしか言いようがない。F1という最も過酷なレース環境で培った技術を投入し、世界で最も目の肥えたファンを納得させ続けてきたのである。