まずは露天風呂からのインドカレー

さて、ここ豊平峡温泉は近頃、インドの人たちが作る本場のカレーが有名だ。休日はこの本場のカレーを求めて道民も並ぶという。特製のセラミック釡で焼き上げられるナンが人気。”ラムカリー”と迷ったが今夜はジンギスカンなので、ここは”キーマカリー”を4辛で。ついでに”チーズナン”もつけてみた。カリーにナンがセットになっているので炭水化物祭りだが、仕方ない。旅のカロリーはかき捨てだ。
ひき肉は表面積が大きくなるからうま味が強く出る。タマネギの甘みが最初にきて、数十種を使う本格スパイスが爽やかなこと。風呂上りと相まって汗が噴き出る。カレーのスパイスには胃腸薬の原料と同じものもあるが、そのせいか食べ進むほどに胃の調子が整う気がした。バターリッチで昨日のスープカレーとは違う魅力がある。
いよいよ、ジンギスカン

その後は夕飯まで時間を潰すために支笏湖に行ったり、道の駅によってみたりとあちこちをフラフラと移動。途中のホテルでケーキを食べたりしたが、普通だったので割愛。北国の夜は早く、日も傾きはじめたので待ってましたとばかりにジンギスカンへ。札幌ではなく、空港のある千歳の”さっぽろジンギスカン千歳店”へ。市役所の近くにひっそりと佇む店で一歩店内に入る煙で視界が曇る。モクモクモクというのがふさわしい形容だろう。
特等席に座って「ジンギスカン」スタート(写真2枚)
ドーム状のジンギスカン鍋のてっぺんに脂が置かれ、くし形に切ったタマネギが周辺に散らばっている。カウンターの向こうでは一心不乱に生のラム肉を切るオヤジさんがいて、何も言わずとも小皿に肉を盛って出す。食べ終わると前回とは異なる部位がでてくる、それがここのスタイルだそう。
友人は運転してくれているので酒は厳禁だが、いてもたってもいられないので生ビールを注文。半分くらい一気に飲むと冷えたビールが口、食道、胃と貫いていくのがよくわかる。さあ、準備は万端、焼いていこう。まずは脂身の少ない部位から始まる。いわゆる(牛の)焼肉でカルビのようなサシという名の脂まみれとはまったく異なる筋肉の弾力を備えた赤身の肉質。クッと軽く抵抗しつつも、サクッと柔らかく噛みきれる不思議な食感がラムにはある。そんなうまさが際立っているのが、ここだ。ボクも今まで多くの店でジンギスカンを食べてきたが、間違いなく一番うまい。