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チェロキー
スキーブームをはじめとする「クルマでの遊び」が注目され、日本車のRVブームが巻き起こっていた時代だっただけに、チェロキーに注目が集まるのも自然な流れだったのかもしれない。その気になればアクティブな使い方もできる本格モデル、そのキャラは世界中から共感を集めた。

振り返ると大ヒットしたと言われるXJ型チェロキーだったが、実は80年代後半に日本への輸入が始まった頃は高嶺の花であり、値下げが謳われた89年であっても435?550万円と憧れの輸入車たる存在となっていた。しかし、93年モデルで右ハンドルモデル(372.5万円)を導入し、さらにホンダでの取り扱いを確立、94年モデルではとうとう299.8万円というプライスをつけ大ヒットに至る。XJ型チェロキーの価格については300万円を切ったことだけが語られているが、最安値は96年モデルで、スポーツが277.8万円、リミテッドでも309.8万円となっていた。また、この頃、ランドローバー・ディスカバリー、シボレー・ブレイザーといったライバルモデルも、チェロキーに刺激されて300万円を切るプライスをつけたことがあった。

その後、97年モデルとして、フォルムはそのままに角をラウンドさせたデザインを採用し、NVHを改良した大改良モデルをリリース。日本での最終モデルとなったのは、01年に発表された左ハンドル仕様の特別仕様車「60周年アニバーサリーエディション」。ジープ誕生60周年を謳ったモデルだったが、実は右ハンドルモデルの早々の生産終了(次期モデル生産のため)を受けて日本での在庫がなくなり、急遽、左ハンドルを輸入したという説もある。いずれにしても、この特別仕様車、左ハンドルであること、最終型ということから、現在でも高値で取引されている(中古車市場に出てくることは稀)。

現在発売されている最新世代のチェロキー
現在発売されている最新世代のチェロキー。デザインは大きく変わったが、スポーティで悪路を走れるタフなSUVという設計は変わらず。次回以降はこのモデルを掘り下げた内容でお届けしたい。

現行型チェロキーを紹介するはずが、自らの思いもあってついつい昔話を。ということで、このチェロキー話は、次回へと続く。 



文/吉田直志 写真/FCAジャパン 編集/iconic

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