PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ)の「Cubitus(キュビタス)」
時計界に新たなるシカク
年末も近いこのタイミングで、時計界にとんでもない刺客が舞い降りた。そうきたか!とつい声を上げてしまうほど衝撃を受けたこの「Cubitus」。25年ぶりに新コレクションが誕生したというのもビッグニュースだが、何と言っても注目すべきはそのフォルム。真四角だ。でありながらも、ひと目見てパテック フィリップだと分かる面構え。
「市場にある時計の85%はラウンドですが、私は長年、スクエアな時計で、どんな服装にも合う時計が欲しかったのです。いろいろな理由で実現できませんでしたが、プレジデントに就任した時に実現しようと思いました」と同ブランドのティエリー・スターン社長は語る。
ノーチラスやアクアノートの“いとこ”として位置付けられた本作の誕生が、いかに熱望されていたものであったか、おわかりいただけるだろう。
これを手にする資格を誰が得るのか、他のコレクション同様、争奪戦となるのは必至。ますますラインナップを充実させるパテック フィリップにもはや死角なしとつい言いたくなるが、シカクありだ!
時計のサイズは直径45mm(10-4時位置)とやや大きめだが、厚さは8.3mmとかなりスリム。手首にもぴたりと沿い、フィット感は抜群だ。搭載するムーブメントは2019年に発表されたキャリバー26-330 から派生した自動巻きムーブメント、キャリバー26-330 S C。スプリット・セコンド機能を備えている。
右:新しい超薄型自動巻きムーブメント、キャリバー240 PS CI J LUを搭載した5822P。この新しいムーブメントに関しては、6件もの特許を出願中で、瞬時送り式日付表示、曜日表示、ムーンフェイズ表示を組み合わせた全く新しいダイヤルデザインとなっている。ケースはプラチナ製。ストラップはファブリック柄のコンポジット素材で、バックル部分はプラチナ製。直径45mm(10-4時位置)。1399万円
左:オリーブグリーンダイヤルの5821/1AはケースとブレスレットがSS製。自動巻き。直径45mm(10-4時位置)。653万円(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター)
[MEN’S EX Winter 2025の記事を再構成]
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