角川武蔵野ミュージアムで人類の叡智と遭遇せよ

bool(false)

日本全国 アートと自然を愛でる癒やしの絶景美術館

心地よい空間や美しい景色のもと、思い思いにアートと向かい合う。美術館を訪ねる目的はさまざまだが、非日常感を味わいながら、心を癒やし、明日への活力をチャージする場所として美術館を楽しんでいるかたも多いことだろう。本特集では展示作品はもちろんのこと、そのロケーションや建物も一体となってアートを堪能でき、心癒やされる美術館を全国各地で探した。ご紹介する美術館は季節を問わず、いつ訪ねても、その時ならではの魅力がある。「いつか訪ねたい場所」として、まずはこちらでの美術館散歩をお楽しみあれ。

建築もアートな美術館へ

人類の叡智を閉じ込めた花崗岩の“地殻”建築

美術館のシンボルとなる建物そのものが、アートとして一見の価値あり、と注目されるスポットが増えている。地元で時を刻んできた建物が匠の手で再生されたり、新たにできた建築が地域に活気をもたらすきっかけとなったり……。全国各地、個性豊かな建築が話題の美術館へご案内しよう。


埼玉・所沢
角川武蔵野ミュージアム

人類の叡智を閉じ込めた花崗岩の“地殻”建築

本棚劇場
約8メートルの高さの本棚に360度囲まれる「本棚劇場」。創業者の角川源義ほか、文芸評論家山本健吉などの蔵書を含めた約2万冊がずらりと並ぶ。20分おきにプロジェクションマッピングが上映される。

住宅地に突如現れる、巨大な岩の塊のような建物。建築家・隈 研吾氏が“武蔵野台地の地殻がうねり、地表に突き出したような建物”をイメージしてデザインを監修した「角川武蔵野ミュージアム」だ。図書館、美術館、博物館の要素が混ざり合い、高尚なものから身近なものまで、プロの作品からアマチュアまで、何でもありの、新しいコンセプトの文化複合施設となっている。

スタンダードチケットで入場できるのは、本年8月に惜しくも亡くなった現代の知の巨人・松岡正剛氏がナビゲーションした本を好きな場所に座って読むことができるライブラリー「ブックストリート」、壮観の書棚空間「本棚劇場」、荒俣 宏氏がキュレーションする「荒俣ワンダー秘宝館」など。読書や展示鑑賞の合間には、地元の食材をふんだんに使ったランチやドリンクでひと休み。本やマンガを夢中で読みふけったあの日を思い出す、大人の夏休みのような一日が過ごせる。

角川武蔵野ミュージアム
“地殻”をイメージした外観。1200トンの花崗岩が用いられている。現在、右外壁にあるトンビの作品は非公開。

ブックストリート
松岡正剛氏が選書・分類を監修した2万5000冊の本が並ぶ「ブックストリート」。本棚も隈 研吾氏のデザイン。

「SACULA DINER」の「黒いハンバーグ」
「SACULA DINER」の「黒いハンバーグ」(1800円)。地元の食材を使用し、武蔵野の食文化を発信する。

角川武蔵野ミュージアム

住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 ところざわサクラタウン
TEL:0570-017-396
開館時間:10時~18時(最終入館17時30分)SACULA DINERは11時30分~18時(17時30分LO)
休館日:毎週火曜日(火曜日が祝日の場合は開館)
料金:一般1400円。展示により別料金。
● グランドギャラリーにて「モネ イマーシブ・ジャーニー 僕が見た光」開催中(2025年1月19日まで)

美術館の開館時間、休館日、展示期間、展示内容等は変更になる場合あり。お出かけ前に美術館の公式ホームページ等をご確認ください。

関連記事はこちら:建築もアートな美術館へ



[MEN’S EX Autumn 2024の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
※表示価格は税込み

2025

VOL.343

Winter

  1. 1
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
  • Facebook
  • X
  • Instagram
  • YouTube
  • Facebook
  • X
  • Instagram
  • YouTube
pagetop