HERMÈS（エルメス）
大地をテーマにした会場設営（セノグラフィ）でメゾンの世界観を表現

今年も独創的で迫力ある会場設営で人々を圧倒したエルメス。そのルーツである馬具作りの伝統と天然の素材感へのこだわりを表現した演出がユニークだった。

会場の床一面には、石、土、木材、レンガ材がジョッキーシルクの構図を描いて敷き詰められ、その上を十字に交差する歩道が続き、まるで遺跡の上を歩くかのようにステージ裏の展示室へと導かれる演出だ。

そこでは、新作とそのインスピレーション源となったエルメスのアーカイブの品々を並べて紹介。

たとえば印象的な幾何学模様の色彩のベッドカバーと50年代のジョッキーシルク、ふち飾りや組紐のモチーフが描かれた磁器と50年代のロープストラップといったスタイルだ。

すべてにメゾンの秀逸な職人技が息づいている。流行に左右されないタイムレスなメゾンのクリエーションを見事に表現していた。

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