
特別なスーパーカーをさらに特別に仕立てた「フューオフ」モデル
販売されるランボルギーニのクルマたちは、価格、見た目、性能、その全てが現実離れしている。しかし、長い歴史にはそれ以上に尖ったモデルがかならず用意されてきた。
それらのモデルは「ワンオフ」と呼ばれ、市販化前のコンセプトカーなど一般的に販売されないモデルだったが、近年はカテゴリーを「フューオフ」とし、ランボルギーニにとって特別な顧客に作られるクルマとして開発されることも増えてきた。
雲の上のクルマのさらに上にあるクルマ、と呼ぶのが分かりやすいだろうか。
最も新しいモデルだと2023年に発表されたアヴェンタドールSVJをベースにしたInvencibleクーペとAutenticaロードスター(写真)でこれらは僅か2台のワンオフモデルとして開発された。
近年のフューオフモデルだと2019年に販売されたSian。アヴェンタドールSVJをベースにしたハイブリッドモデルとして販売され、生産台数はクーペが63台、ロードスターは19台しか作られなかった。ちなみにSianの価格は3.5億円ほどと言われている……。
スーパーカーブランドだからできる、特別なビジネスがこのワンオフ、フューオフなのである。

正式車名SIAN FKP 37として2019年に発表された少数限定モデル。購入できたのは限られた一部のユーザーだけで、内外装すべてがフルオーダーで生産されたため、同じ仕様は1台も存在していないと言われている。