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美しい仕上げの代名詞、パルミジャーニ・フルリエに受け継がれる時計作りの魂

トンダ PF オートマティック

「トンダ PF」の発表時、グイド・テレーニCEOは、「リッチなミニマリズム」を目指したと語った。コレクション中、最もミニマルな「トンダ PF オートマティック」は、その最終形ともいえよう。

パルミジャーニ・フルリエは、時計の外装とムーブメントにかかわるいくつもの工房をグループ傘下に持ち、ひげゼンマイまで自社製造するスイスでも稀有なマニュファクチュールである。そして各工房では、優れた職人の手業が受け継がれている。また今でも時計やオートマタの修復を請け負い、18~19世紀当時の時計製作技術と工芸技術も研鑽してきた。そして建築を愛するミシェル・パルミジャーニ氏は、黄金比やフィボナッチ数列に則った美を創造する。

時計製造の古典と数学的な美の融合により、パルミジャーニ・フルリエは、高級時計市場において独自の地位を築き上げてきたのだ。

「トンダ」シリーズに共通するベゼルにオーバーレイヤードした大型ラグも、黄金比やフィボナッチ数列に準ずる。ベゼルを華やかに彩る、完全手作業によるクラシカルなローレット装飾は、メゾン創設時からあるシグネチャー。そして完璧に統合されたケースとブレスレットのサテン仕上げの筋目は極めて繊細である。造形を際立だたせるため随所に施すポリッシュ仕上げは、まさに鏡の如しだ。

搭載する新型Cal.PF770の仕上げも、実に美しい。自動巻きローターは、楕円でPFを囲ったロゴを透かし彫りした22金製。ムーブメントのブリッジの深い面取りは手作業ならではで、煌めくほどに手磨きされている。表面に施すコート・ド・ジュネーブ装飾も、1筋ずつ丁寧に加工されていると分かる。

20世紀を代表する巨匠建築家ミース・ファン・デル・ローエは、Less is more──少ないほど豊かである、と引き算の美学を提唱した。と、同時に彼は、「美はディテールに宿る」との金言も残している。これらを「トンダ PF オートマティック」は、まさに体現する。時計機構においてもデザインでも極めて控えめでありながら、優れた職人の手業が美しいディテールを外装と機械とで織り成して、究極の「リッチなミニマリズム」が表現された。

時計界最高峰の栄誉、GPHGとは?

GPHG

各国から選ばれたジャーナリストが、その年の新作時計を審査する──時計界で最も権威のあるジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(Grand Prix d’Horlogerie de Genève=GPHG)2022で、「トンダ PF オートマティック」が、見事部門賞に輝いた。受賞したのは、意外にも「レディスウォッチ賞」。36mmのケースが、特に欧州のジャーナリストにはレディスサイズと捉えられたのだろう。過去、同賞を射止めたのは華やかな、あるいは可憐な、まさに女性だけに向けたモデルが多かった。そうした中でジェンダーレスな「トンダ PF オートマティック」が選ばれたのは、仕上げの美しさや極薄であってもツインバレルによる60時間駆動をかなえたCal.PF770の優秀さが認められたから。高級機械式時計の本質部分が、高く評価された。

トンダ PFコレクションの詳細はこちら

パルミジャーニ・フルリエのお問い合わせは pfd.japan@parmigiani.com

文=高木教雄
※表示価格は税込み

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