男心くすぐる名品に見る
細部に宿る素材使いの妙と職人技

名品に不可欠なのが素材と技術の相性だ。ここでは職人の腕前により、素材の持ち味を最大限に引き出した逸品を紹介する。アイテムごとに光る素材使いと名人芸をご覧あれ。
プレーン素材が生きる「流麗さ」
プロダクトの造形美のひとつに曲線がある。まずは、曲線により描き出される美しく優雅なクリエイションを見てほしい。パンツとチェア、まったく異なる2アイテムを通して、名人が流麗なフォルムを、いかに作り出しているのかに注目したい。
PANTALONAIO OSAKU HAYATO
パンタロナイオ オサク ハヤトの[葛利毛織生地のビスポークパンツ]

![パンタロナイオ オサク ハヤトの[葛利毛織生地のビスポークパンツ]](https://www.mens-ex.jp/wp/wp-content/uploads/2022/12/ME2301_p86-87_sub1.jpg)
プレーンな生地に映えるS字ライン
オーダーメイドのパンツ職人である尾作隼人氏の手掛けるパンツは、脚の曲線に沿う流れるようなS字ラインが実に見事だ。写真のパンツでは、エレガントなS字ラインを表現するために、尾作氏は尾州の葛利毛織の無地素材をチョイス。主張が強い柄物よりも、あえて無地でラインの美しさと上品さを活かすことを選んでいるのだ。15万円~〈オーダー価格〉(オサクハヤト)