建物は組み立てと分解がわずか数日間で行える、“キューブ”と呼ばれるコンテナを使用したユニークな構造。キューブにはエネルギー貯蔵システムとしてリチウムイオンバッテリーを備えており、1つのコンテナに2基の急速充電器を稼働させる。使用されるバッテリーは、解体された開発車両から回収した使用済みセカンドライフバッテリーを使用することで、費用とリソースを削減しているという。
このエネルギー貯蔵システムのおかげで、高電圧線やトランスなどの設備を必要としないだけでなく、電力網が十分でない場所にも急速充電インフラが設置できるようになるという。
ニュルンベルクのステーションは6基の急速充電器を備え、最大出力は320kW。200kWの供給で、エネルギー貯蔵システム容量の限界に達することなく、1日約80台を充電することができるという。充電時間はe-tron GT(本国モデル)の場合、最大100km分の充電が約5分で可能となっている。
さらに2階部分にはラウンジを併設。ソファや大型モニターを設置し、コーヒーや軽食を楽しんだり、ブランド体験をしたりすることで、充電時間を快適に過ごせるようになっている。さらに、実証実験中は10時〜19時までスタッフが各種サービスを提供、充電設備とラウンジは24時間利用可能だ。