ビームス中村さん絶賛!1980年代の名作ネクタイ「ヒル&ドレイクのプリントタイ」

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HILL&DRAKEのプリントタイ

ビームスのクリエイティブディレクター、中村達也さんが所有する貴重なお宝服の中から、ウンチク満載なアイテムを紹介する人気連載「中村アーカイブ」。「ベーシックな服もアップデートされていくので、何十年も着続けられる服は意外と少ない」という中村さんだが、自身のファッション史の中で思い出深く、捨てられずに保管してあるアイテムも結構あるのだとか。そんなお宝服の第53弾は……?

中村アーカイブ細バナー

【中村アーカイブ】 vol.53 / ヒル&ドレイクのプリントタイ

ヒル&ドレイクのプリントタイ

’80年代後半に購入しました。HILL&DRAKEはアクアスキュータムのアクセサリーデザイナーだったMICHAEL DRAKEとターンブル&アッサーのネクタイデザイナーだったCHARLES HILLが1986年に立ち上げたブランドです。

私がBEAMSに入社した当時(1985年)はBEAMSで英国のネクタイと言えばJOHN COMFORTがメインブランドでしたが、1987年に日本でHILL&DRAKEの展開が始まると、初年度からBEAMSでも取り扱いを始めました。

HILL&DRAKEはパリのオールドイングランドやニューヨークのポールスチュアート、イタリアの有力な専門店など、世界中の超一流専門店が扱うインターナショナルなニューブリティッシュタイとして瞬く間に世界的に注目されるブランドとなりました。

当時のHILL&DRAKEは英国で入手可能な最高級生地だけを使用し、一本一本ハンドメイドで縫い上げるという伝統的な職人気質を貫くブランドとしても有名でした。

私自身、当時まだネクタイに対する知識が浅く、正直ネクタイの良し悪しもわからない駆け出しでしたが、HILL&DRAKEを初めて見たときから素材も柄も色出しもそれまでの英国ブランドとは明らかに違うテイストを感じました。

その中でも特に際立っていたのがプリントタイ。REAL ANCIENTO MADDER(リアル エンシェント マダー)と言われる草木染の一種で、天然染料を使い40オンスというヘビーなシルクツイルの生地にゆっくり染み込ませて染めるという、古くから英国に伝わる伝統的な技法で染められた生地は、深みのある独特な色合いと風合いを生み、明らかに他のブランドとは違う趣のあるものでした。

このネクタイも深みのあるグリーンにブルーやベージュの小紋のカラーコンビネーションと、マダープリントの特徴でもある、ぬめりのあるタッチ感が気に入り購入しました。

その後HILL&DRAKEのネクタイはBEAMS Fの主力ブランドになり、1993年チャールズ ヒルがブランドを離れ、DRAKE’Sブランドとなり現在に至ります。

HILL&DRAKEのネクタイは数多く購入しましたが、現在はこの一本だけになりました。’80年代後半に購入したものですが、古臭さは全くなく、クラシック回帰の流れがある今また新鮮に感じています。

インクジェットによるプリントが主流となってしまった現在、時間をかけて手仕事で染めたマダープリントは、今後さらに貴重になっていくと思います。

チャールズ ヒルとマイケル ドレイクという、今になって思えば夢のタッグのようなブランドが作っていたこだわりのプリントタイ、私がバイヤーとなってからは、ネクタイをセレクトする一つの指標にもなったものなので、次世代のバイヤー達にも伝えていきたいネクタイです。

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2021

Winter VOL.329

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