4月の就任会見で大胆な将来計画を発表
先日、ホンダの三部敏宏社長と間近でお話しする機会がありました。参加したのは、たった5名の自動車ジャーナリスト/ライターのみ。幸運なことに、私もこのメンバーに加えていただいたのです。
三部社長といえば、今年4月の就任記者会見で大胆な将来計画を発表して話題を呼びました。その主な内容は「2040年までにEV、FCVの比率を100%にすることを目指す」というものです。
EVは電気自動車、つまり車載のバッテリーに蓄えた電力でモーターを駆動して走行する自動車のことです。そしてFCVは、燃料電池と呼ばれる一種の発電機で電力を起こし、これでモーターを駆動して走行する自動車のことです。どちらも走行中にCO2を排出しないため、地球温暖化防止に役立つ自動車として注目されています。
現在の国際社会では、2015年に合意された「パリ協定」が地球温暖化防止策の基本方針とされています。その内容をかいつまんで説明すると、「2050年までにカーボンニュートラル社会を実現できれば、地球環境が危機的状態に陥るのを防ぐことができる」となります。