シティポップとかけまして、昭和な町中華…【大人のコンサバ大喜利】

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テンテケテケテケ、テンテン、パフッ♪えー、毎回コンサバなアイテムをお題にいただきましてあれやこれやとお洒落に説きます大人のコンサバ大喜利。いい答えには座布団さしあげて。

いであつし 大人のコンサバ大喜利 お題/シティポップ
文=いであつし 題字・イラスト=ソリマチアキラ

お題/シティポップ

シティポップとかけて、昭和な町中華と解きます。そのココロは。

座布団運びの担当ハシモトくんから「今回のお題は最近よく聴いてるシティポップにしましょう」としれっとした顔で言われましてね。おいおい、一体お前さん今いくつだい?

元々ハシモトくんは昭和のVAN世代みたいなアイビールックや、そんな奴はパリにいねぇよというベレー帽にスカーフを巻いた時代錯誤な格好が好きな青年だが、シティポップってぇのも、アタシがプレッピールックの大学生だった’80年代に流行った音楽でないかい。

例によってハシモトくんにググってもらうと、今シティポップが世界的にブームらしい。ほんまかいな。また「アメグラのカート」でググったらアメリカングランジのカート・コバーンとかの間違いじゃないの?するとアータ、松原みきの『真夜中のドア』とか大橋純子の『シンプル・ラブ』とか石川セリの『ムーンライト・サーファー』とか、懐かしい曲名と名前が出てくるわ出てくるわ。

なんでも今のシティポップブームは、インドネシアの歌姫と呼ばれる人気アーティストが松原みきの『真夜中のドア』をカバーしたことから火がついたらしい。音楽配信サイトとやらで世界中で聴かれて広まって、オリジナルも音楽配信で世界1位になったんだそうですよ。なんと最近はカルバン・クラインのウェブCMでも竹内まりやの『プラスティック・ラブ』がBGMに使われていたりする。モノクロでストップモーションなんか使ってイキフンも’80年代っぽくて、アタシら世代は懐かしくて笑っちゃいますよ。流行りましたねぇ、ブルース・ウェーバーが撮ったカルバン・クラインのブリーフのモノクロ広告。

若い世代は知らないでしょうけど、’70年代後半~’80年代前半は化粧品のCMからヒット曲が生まれる時代であった。そのCMで起用されてメジャーになるシティポップも、そりゃあもう多かった。尾崎亜美の『マイピュアレディ』とか、EPOの『う、ふ、ふ、ふ、』とか、アタしゃあ、松原みきは資生堂の春のキャンペーンソングの『ニートな午後3時』の方が好きですな。資生堂の夏のキャンペーンソングだった矢沢永吉の『時間よ止まれ』だって、シティポップですぞい。

で、今回のソリマチくんのイラストがこちら。いかにもシティポップの歌詞に出てきそうな部屋ですな。いやぁ懐かしい。観葉植物を飾ってジャケ買いした洋盤のLPレコードなんか飾っちゃったりして。当時下北沢の風呂なしアパートに住んでたアタシの部屋もイキフンだけはこんな感じにしてましたよ。実際は、バイト代をはたいて服を買っちゃあ自炊して袋麵の日々ね。

えー、それでは今月のお題。シティポップとかけまして「昔ながらの昭和な町中華」と解きましょう。そのココロは、どちらもイキフンで客が付きます。

いやね、家の近所に親父さんと女将さん2人でやってる町中華があるんですけど、ラーメンも餃子も味は普通なんですよ。でもお店の昭和なイキフンがよくて、通っちゃうんだよなぁ。服と趣味に給料を全部使っちゃって袋麵ばかり食べてる昭和大好きなハシモトくーん、いでさんに座布団1枚さしあげて。

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[MEN’S EX 2021年10月号DIGITAL Editionの記事を再構成]

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