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最大の魅力は重厚さと軽快な身のこなしの絶妙なバランス

ベントレー ベンテイガ
4リッターV8ツインターボは最高出力550ps/最大トルク770Nmを発生する。価格は2269万円。ちなみにハイブリッドとSは2269万円、6リッターW12を搭載したスピードは3345万円とされた。

ベンテイガの最新ラインナップは、V8と高性能仕様のV8S、W12と高性能仕様のW12スピード、さらにはV6ハイブリッドの5グレードで、ハイブリッドは近日上陸予定。V8Sは本国で発表されたばかりだ。

V8とW12スピードに試乗したが、基本的なドライブフィールはもちろん共通しており、大型SUVらしい重厚さと、大型SUVとは思えない身のこなしの絶妙なバランスが、ベンテイガ最大の魅力だと思う。ハイパワー&ビッグトルクを安心して使わせるだけの懐の深さを、シャシーの制御やボディの堅牢さによって提供している。

ベントレー ベンテイガ
ボディサイズは全長5125×全幅1998×全高1742mm、マイナーチェンジ前より全長が16mm短くなっている。写真はV8モデル。

なかでもV8ツインターボエンジンの熟成度はかなりのものである。エンジンの活力が車体隅々にまで行き届いているという感覚が常にあって、これほど大きな、しかもSUVであるにもかかわらず、ドライバーとパワートレーンとの一体感が素晴らしい。22インチのタイヤを履きこなすよくできた電子制御サスペンションと相まって、極上の日常ドライブを演出する。

もちろん、高速道路を使ってのロングドライブにも卓越のグランドツーリング性を見せつける。ドライバーの負担は最小限で、なおかつ運転に心地よく関わっているというその感覚がクルマ運転好きには嬉しい。ずっとドライブしていたいという気にさせた時点で、それはもうよくできたGTなのだ。

予算に余裕があれば至宝の12気筒エンジンもオススメ。ウルトラスムースとはこのことで、なるほど更なる心地よい性能を求めて行き着く先は電気モーターしかないのか、と思わせるほど滑らかに、そして力強く回る。否、モーターではこうはいかないかもしれない。回転を増すにしたがってドラマチックに盛り上がっていく感覚は、大排気量マルチシリンダーエンジンだけが出しうる特性だ。

いずれのエンジンを選んでも、乗り手を疲れさせないという点で秀でたモデルであることは間違いない。大型であるにもかかわらずハンドリングには常に思い通り感があるし、高出力であるにもかかわらずアクセルの反応はリーズナブルで御しやすい。人間工学的にも優れた知見が至るところに活用されていた。

ベントレー ベンテイガ ロゴ

5年の歳月を経て生まれ変わったベンテイガは、再び、ハイエンドSUV界の雄として存在感を見せつけている。近日登場のハイブリッドグレードにも大いに期待したい。

文=西川 淳 写真=橋本 玲 編集=iconic

<p>インパネはもちろん、ステアリングやトリムなども新しいデザインに変更されている。</p>

インパネはもちろん、ステアリングやトリムなども新しいデザインに変更されている。

<p>センターフェイシア上部にはブライトリング社の時計が配されている。</p>

センターフェイシア上部にはブライトリング社の時計が配されている。

<p>シートも新設計とされた。後席は標準の3座(写真)に加え、左右独立式2座も用意。3列7人乗り仕様も選ぶことができる。</p>

シートも新設計とされた。後席は標準の3座(写真)に加え、左右独立式2座も用意。3列7人乗り仕様も選ぶことができる。

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