最新のRS 7スポーツバックにも、「RSの思想」は脈々と受け継がれている。フロントに搭載したV8 4.0ℓツインターボエンジンの最高出力は600PSで最大トルクは800N・m。この最高出力は一般的なコンパクトカーの3倍から4倍に相当する。しかし、街中をゆっくりと流すようなシーンでもこのエンジンは驚くほどの柔軟性を発揮し、通常のセダンとなんら変わらない運転のしやすさを実現している。乗り心地も、この種の高性能車としては驚くほどソフトで快適。とりわけ最新世代はエアサスペンションが標準装備となったことで、荒れた路面を走ってもゴツゴツとショックを伝えないしなやかさを手に入れている。

トランクやハッチバックでないテールゲートを持つ4ドアクーペ
それでいながら、各RSモデルに搭載されているドライビング・モード切り替えでダイナミックを選べば、サスペンションの設定が瞬時に変わり、サーキットでのハードな走行を難なくこなす強靱な足回りに変身。サーキットだけでなく一般公道のワインディングロードでも、ドライバーが狙ったとおりの走行ラインを易々とトレースすることができる。流麗な4ドア・クーペ・ボディは、テールゲートを開くと535ℓというワゴン並みの容量を誇るトランクルームが出現。家族揃っての旅行やスポーツの道具を詰め込んでの外出にも余裕で対応できる。しかもRS 7はA7スポーツバックから受け継いだ美しさを損なうことなく、要所要所にスポーティなデザインアクセントを配することで特別な存在感を放っている。まさしく、万能性と高性能を高次元で両立したのがアウディのRSモデルといえるだろう。
今月の1台 AUDI RS 7 SPORTSBACK(アウディ RS 7 スポーツバック)(画像5枚)
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[MEN’S EX Summer 2021の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
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