長く愛される名画の登場人物にリアリティと深みを持たせるアイコニックなアイテムやコーディネート。それらは時にストーリー以上に鮮やかに記憶に刻まれる。クラシックな要素を取り入れることが洒脱とされる今、印象的な紳士を目指すならここから学ぶことは多い。
【#おうち時間充実計画】/映画とファッション #22
名画の“象徴”から学ぶ洒脱の演出
『アニー・ホール』
『アニー・ホール』
ウッディ・アレン監督、脚本、主演による1977年のロマンスコメディ。軽妙なタッチの中に愛の奥深さと痛みを感じさせる名作。ダイアン・キートン演じるヒロインの出で立ちは“アニー・ホール ルック”として時代のファッションアイコンに。
『アニー・ホール』のファッションと言えば、ダイアン・キートンのルックが有名だが、よく見るとウッディ・アレンの出で立ちもテイストは非常に近い。いずれもどこか“ズレた”雰囲気が印象的だ。それが大人の男性の場合ナードと映る。
そして、そんな違和感を生み出す最大の要因が、チェックシャツに合わせたオーバーサイズのチノパンだ。この組み合わせが醸し出すヌケ感は今なお効力絶大。
ただし、そのままではちょっと三枚目感過多。ダブルのブレザーと上品なスエード靴で男前をプラス。すると、今の気分に丁度いいヌケ具合で仕上がるのだ。
【Big Chino Pants】
HERTLING / ハートリング
映画の舞台と同じブルックリン発の2プリーツチノ。裾も長めにワンクッションぐらいだとより雰囲気が生まれる。
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[MEN’S EX 2020年5月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)