>> この記事の先頭に戻る

鴨志田 クラシックウェアとしては大々的に流行ったことはないかもしれません。しかし歴史を辿ると、かつては日常的にブラックスーツを着る文化はありました。それがある時代から礼服やモードの色とみなされるようになったのです。ですから、突飛なものというわけではありませんね。フレンチトラッドでは黒のカシミアジャケットなども普通に着用されていました。

中村 僕がビームスに入社したころは黒のウールパンツもポピュラーでしたね。千鳥格子のジャケットなどに合わせてよく穿いたものです。当時はチャコールグレーより黒が売れ筋でしたね。

MEN'S EXM.E. それは意外!

鴨志田 チャコールだとコンサバっぽく見えるでしょ。黒ならよりキリッとミニマルに映る。それが好評でした。

MEN'S EXM.E. ブラックウールパンツも今後、要注目ですね。中村さんは次の春夏、どんなトピックに注目していますか?

中村 楽しむスーツというカテゴリでは、リネンがまた魅力的に感じます。ピッティでも、例年以上にリネンの提案が目立っていましたね。

鴨志田 生地展でもリネンは多かったので、来季の大きな流れであることは間違いないですね。

中村 正直、多湿な日本では涼しくはないし、ウールよりシワにもなる。そのシワを楽しむという感覚が浸透していくといいなと思います。あとはホワイトのスーツやジャケットも打ち出しのひとつですね。ここ数年、春夏のコレクションはベージュが中心にあって、そのトーンが年によって明るくなったり暗くなったりするんです。次の春夏はそれが明るい方に振れて、ホワイト系が注目されているという流れですね。

鴨志田 2020年春夏シーズンは、全体的に明るい色のものが増えている印象ですね。デザイナーズブランドですでに傾向があって、それがドレスウェアにも繋がっているようです。グレー系でも、明るいライトグレー系が新鮮に見えますね。

MEN'S EXM.E. 来シーズンのサンプルが到着するのを楽しみにしています。では少し話題を変えて、これから注目の着こなしについてお伺いしたく思います。

  1. 3
4
LINE
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
星のや
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
pagetop