今回のピッティで顕著だったのが、「差し色」としてレッド・ローズ・ピンク系の色が多く取り入れられていたことだ。ラルディーニでは「赤」をテーマにした着こなしのコーナーを設けたり、タリアトーレでもピンク・ローズ系の色を使ったジャケットを数多くラインナップしていた。
これらの赤やピンク系の色は、差し色の中でもブルーやオレンジ等と比べると、メンズには少々取り入れにくいかもしれない。赤を取り入れるにあたり簡単なのは、赤を主役でなくベストやニットなど、インナーの差し色としてもってくるやり方。一方、ジャケットなどの赤を軸にすると、着こなし全体に赤やピンクの面積が多くなる分、インナーやパンツの合わせ方には工夫が必要だ。この場合、ピンクと相性のよいベージュやブラウンを合わせるのがおすすめ。
これらを上手く取り入れられれば、とくに休日の着こなしにおいてバリエーションが拡大するのは間違いなし。いい歳になって赤やピンクは派手すぎないかと心配な方は、少しくすんだトーンの淡めのピンクを取り入れると、柔らかで優しい印象を生み出すことができる。これらの着こなしは、ピッティ参加ブランドのディスプレイが非常に参考になるので、アイテムと合わせてチェックしてみよう。