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加藤そうしたエピソードを伝えることで、今の社員にどう育ってほしいと思われますか?

片野坂最近は何でもデータベースマーケティングですが、ANAの良さは常に新規路線の開拓にあります。その方がお客様も便利ですよね。例えばアメリカのヒューストンやベルギーのブリュッセル。最近ではオーストラリアのパースやインドのチェンナイへの就航が決まったところですが、過去のデータ上ではお客様が少なくても「将来的に伸びるんじゃないか」というところにチャレンジする大切さを、ときに過去の失敗談も含め、受け継いでもらえたらと思います。

加藤先を読む姿勢が大切だと。

片野坂その通りです。ちなみにANAが国際線に進出した最初の路線は航空協定で決められていたグアムとロサンゼルス、もう一つは新規地点だったんですが、どこにしたものか、どうしても決め切れなかった。そこで「なぜアメリカの首都に飛んでいないんだろう」とワシントンへの就航を決めたんです。以来33年、この路線には多くのリーダーやビジネスパーソンに搭乗いただいています。

加藤過去を受け継ぐ一方で、現在進行形の人材への投資はどのように進めていらっしゃいますか?

片野坂今年4月に羽田空港に「ANA Blue Base」という最新の技術を取り入れた総合トレーニングセンターを作りました。なかでも飛行機が揺れた状況で客室乗務員がサービスをするモーションモックアップは、日本で初めて導入されたものです。ほかにもゴーグルを装着してバーチャルリアリティで再現された客室での訓練や2階建ての飛行機で各フロアを担当する客室乗務員がそれぞれイヤホンとマイクを装着して連携を図るなどの訓練も行っています。

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