心斎橋リフォームに聞いた!「20年前の思い出の服も、お直しして着続けられる?」

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トラッド=伝統とは、すべて先人の積み重ねから生まれるもの。つまりトラッドを知るとは、人の英知の歴史を辿る旅をすることだ。この世には、時間のかかる仕事でしか生みだせない美がある。慌しい日々の中でふと立ち止まり、時の流れに思いを馳せれば、伝統の中にしかない豊かさにふと、気づかされる。

REFORM / リフォーム
思い出の服を、お直ししながら大切に着る。

モノを大切にする心、その表現がリフォームである。こと服に関しては、リフォームというひと手間をかけることで、眠っていた思い出までも見事に蘇るかもしれない。それは、新しい出会いの瞬間でもあるのだ。



REFORM

その日青柳氏が着ていたのは、直し上がりの懐かしい一着。

「このブラックスーツは今から20年以上前、M.E.の仕事をきっかけに慶弔用に作ったもの。時を経て忘れていたものをふと見つけて、まだ直せるのではと、こちらに持ち込んだんです」。

こうして見ても、20数年前のスーツとはとても思えないフィット感とシルエットだ。

「当時の体型とは随分変わっているのも事実なんですが(笑)、それ以上にゴージの位置や袖幅など、ちょっと古い印象だったものをアップデートさせつつサイズも直してもらって、満足のいく仕上がりになりましたね」。

お直しを担当した内本さんに、リフォームの”今”をうかがった。「20年前のスーツでも、ロロ・ピアーナの上質生地だけあって、素材感を生かしてお直しすれば十分に今に蘇ると考えました」。

その結果がこれだ。難易度の高い肩詰めからゴージの位置調整とシェイプ、着丈、パンツのシルエットなど10数ヶ所の修正を行い、現在の体型にピタリと収めている。

「きちんとお直しを行えば、服は蘇ります。愛着のある一着を長く着ていく中に、その人ならではの伝統が生まれるのではないでしょうか」(内本さん)。

リフォームを通じて、時代感覚を知る機会を得る。トラッドの本質の一つである普遍性も、”今”へのアップデートあってのことだと知るべきだろう。

心斎橋リフォーム 丸の内店

大阪で1990年に開業後、従来のリフォームのイメージから逸脱し、時代感を意識したお直しを提供し続けている心斎橋リフォーム。2016年に待望の都内初出店を果たした丸の内店に現れたのは、”お洒落道場師範代”として本誌でもお馴染みの青柳光則氏。リフォームの達人、Dr.久美子こと内本久美子さんが氏のスーツのリフォームを手掛けた。


住所:東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F
TEL:03-6268-0558
営業時間:11時〜20時
定休日:不定休
http://s-reform.co.jp



[MEN’S EX2018年05月号の記事を再構成]
撮影/片桐史郎(TROLLEY)、若林武志、岡田ナツ子、長尾真志、村上 健、杉山節夫、大泉省吾、田中新一郎八田政玄、武蔵俊介、久保田彩子 スタイリング/武内雅英(CODE)、宮崎 司(CODE)、佐々木 誠 ヘアメイク/松本 順(辻事務所)、勝間亮平(MASCULIN) 構成・文/伊澤一臣、宮嶋将良(POW-DER) 取材・文/安藤菜穂子、酒向充英 文/長崎義紹(paragraph)、中河由起恵(paragraph)、吉田 巌(十万馬力)、秦 大輔、安岡将文、池田保行(04)、礒村真介 撮影協力/七彩、新宿パークタワー、パークハイアット東京、リュド・ヴィンテージ目白

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VOL.341

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