「タグ」を覚える→「スーツの特徴」が分かる→「スーツを買う」とき役に立つ!/スーツ生地名鑑・英国編【どうしても欲しいスーツ】

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生地を知れば、自分に合ったスーツ選びも一層スムーズになる。主要な生地ブランドを、国やスタイル、企業グループ別にまとめた。



関連記事: >> スーツ生地名鑑・イタリア編【どうしても欲しいスーツ】

\ 解説する人 /

鏡 陽介さん

三越伊勢丹 バイヤー
鏡 陽介さん

世界の生地メーカーと斬新な企画を打ち出す、生地業界のキーマン。自身もクラシック&マニアックな素材が好物。


英国編英国編

生地メーカーのグループ化が進む英国からは、代表的な4グループをご紹介。テーラーに生地を少量から卸す、名門「マーチャント」が多数存在する。

ハダースフィールド

ココが名産地!
ハダースフィールド

英国中部、ウエストヨークシャー州に位置。コルネ川・ホルム川の良質な水に恵まれ、古くから毛織物産業が発達。サヴィル・ロウのテーラーたちへ、良質な生地を供給してきた。


着る人目線の生地提案
【ハダースフィールド ファインウーステッドグループ】


古き良き英国を伝える
【ラグジュアリー・ファブリクスグループ】


サヴィル・ロウのテーラーから愛される
【LBDハリソンズグループ】


伝統+革新の担い手
【テイラーロッヂグループ】



\ 併せて知っておきたい /
ワールドワイドに生地を供給する2大マーチャント

ベルギー

ベルギー


スキャバル

貴族的なムードと華やかさ
「スキャバル」

1938年、ブリュッセルにて設立。「右のドーメルも同じですが、ロシアや中東まで含め、全世界に生地を供給する最大手。生地にダイヤの破片を織り込むなど、ユニークな技法も特徴です」

フランス

フランス


ドーメル

洗練さの中に、大胆な表現も
「ドーメル」

英国産の毛織物を、フランスから世界に販売するマーチャントとして1842年に発足。「アマデウスやアイコニック、トニックなど、世界に名立たる洗練された素材を数多く有しています」





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[MEN’S EX2018年03月号の記事を再構成]
構成/谷田政史(CaNN)〈人物〉、若林武志〈静物、取材〉、上仲正寿〈取材〉、長尾真志〈取材〉、武蔵俊介〈静物〉、久保田彩子〈静物〉 スタイリング/武内雅英 ヘアメイク/MASAYUKI( The VOICE) 構成・文/伊澤一臣 文/池田保行(04)、秦大輔、間中美希子、吉田 巌(十万馬力) 撮影協力/バックグラウンズ ファクトリー

<strong>王室御用達らしい最上級の品質「ハーディーミニス」</strong><br />エリザベス女王のロイヤルワラントを保有することで知られる実力派。「グループの筆頭ブランドとして、本質的にいいモノを作る姿勢がはっきりしています。普遍的なデザインです」

王室御用達らしい最上級の品質「ハーディーミニス」
エリザベス女王のロイヤルワラントを保有することで知られる実力派。「グループの筆頭ブランドとして、本質的にいいモノを作る姿勢がはっきりしています。普遍的なデザインです」

<strong>英国の魅力をリアルに表現「ハダースフィールドファインウーステッド」</strong><br />1859年に創業した同グループの名を冠するブランド。「英国的でリアリティのある素材作りに定評がある。英国内だけでなく、世界を意識した生地提案はこのグループの特徴といえます」

英国の魅力をリアルに表現「ハダースフィールドファインウーステッド」
1859年に創業した同グループの名を冠するブランド。「英国的でリアリティのある素材作りに定評がある。英国内だけでなく、世界を意識した生地提案はこのグループの特徴といえます」

<strong>フレスコを生んだ作り手「マーティンソン」</strong><br />1859年創業。かつてフレスコ素材を開発するなど、英国らしい生地を織る名門ミルの一つとして知られた。「今もフレスコや、イングリッシュ・フランネルに定評があるブランドです」

フレスコを生んだ作り手「マーティンソン」
1859年創業。かつてフレスコ素材を開発するなど、英国らしい生地を織る名門ミルの一つとして知られた。「今もフレスコや、イングリッシュ・フランネルに定評があるブランドです」

<strong>上質モヘヤウールといえば、ここ「ウィリアムハルステッド」</strong><br />創業は1875年。生地業界の中でも目立って拡大を続ける同グループを、抜群の知名度で牽引する。「モヘヤウールやサンクロスなどの人気生地を、高い完成度で作り上げるメーカーです」

上質モヘヤウールといえば、ここ「ウィリアムハルステッド」
創業は1875年。生地業界の中でも目立って拡大を続ける同グループを、抜群の知名度で牽引する。「モヘヤウールやサンクロスなどの人気生地を、高い完成度で作り上げるメーカーです」

<strong>カントリーテイストの名手「カイノック」</strong><br />1788年にスコットランドで創業。ジャケット生地で知られる。「梳毛・太番手で作られるファンシー素材に、少しだけカントリーテイストを加えてくる。この按配が抜群にうまいですね」

カントリーテイストの名手「カイノック」
1788年にスコットランドで創業。ジャケット生地で知られる。「梳毛・太番手で作られるファンシー素材に、少しだけカントリーテイストを加えてくる。この按配が抜群にうまいですね」

<strong>太番手のモヘヤはお手の物「ジョン・フォスター」</strong><br />1819年創業。「非常な名門として知られてきたブランド。タフなモヘヤ素材の扱いに長けるほか、無地生地のバリエーションが豊富なのは、累代の顧客がしっかりいることの証左ですね」

太番手のモヘヤはお手の物「ジョン・フォスター」
1819年創業。「非常な名門として知られてきたブランド。タフなモヘヤ素材の扱いに長けるほか、無地生地のバリエーションが豊富なのは、累代の顧客がしっかりいることの証左ですね」

<strong>誰もが知る名門中の名門「H.レッサー」</strong><br />1920年頃創業ながら、英国の生地ブランドの中でも別格と謳われる。「長く着ることのできる高品質な組織、時代に流されない確たる風格。ウールの品質も極めて高いことで知られます」

誰もが知る名門中の名門「H.レッサー」
1920年頃創業ながら、英国の生地ブランドの中でも別格と謳われる。「長く着ることのできる高品質な組織、時代に流されない確たる風格。ウールの品質も極めて高いことで知られます」

<strong>優れた品質と確かなリアリティ「ハリソンズ オブ エジンバラ」</strong><br />創業は1863年。政財界の顧客も多い同グループの中核をなす。「H.レッサーに比べ、リアルに着やすい素材が多い。非常にストイックでありながら、品位を感じさせるブランドです」

優れた品質と確かなリアリティ「ハリソンズ オブ エジンバラ」
創業は1863年。政財界の顧客も多い同グループの中核をなす。「H.レッサーに比べ、リアルに着やすい素材が多い。非常にストイックでありながら、品位を感じさせるブランドです」

<strong>英国の伝統に色気を添える「スミスウールンズ」</strong><br />1921年創業。かつてH.レッサーに劣らない名門として名を轟かせたマーチャント。「高品質&ベーシックな中に、さりげない色気や柔らかさをたたえた生地提案が巧みな印象です」

英国の伝統に色気を添える「スミスウールンズ」
1921年創業。かつてH.レッサーに劣らない名門として名を轟かせたマーチャント。「高品質&ベーシックな中に、さりげない色気や柔らかさをたたえた生地提案が巧みな印象です」

<strong>ファンシーさとアーバンの融合「エドウィン ウッドハウス」</strong><br />創業は1857年の老舗メーカー。「ファンシーさの中に英国カントリーのムードも感じさせる。カイノックに近いテイストもありますが、こちらはより都会的なニュアンスを備えた実力派です」

ファンシーさとアーバンの融合「エドウィン ウッドハウス」
創業は1857年の老舗メーカー。「ファンシーさの中に英国カントリーのムードも感じさせる。カイノックに近いテイストもありますが、こちらはより都会的なニュアンスを備えた実力派です」

<strong>某英国諜報員を思わせる佇まい「テイラーロッヂ」</strong><br />1883年創業の古参ミル。「華やかな柄モノというよりは、無地ベースの、しっかりした組織の英国素材を作るのがうまいイメージですね。ムダがなく研ぎ澄まされた生地作りで知られています」

某英国諜報員を思わせる佇まい「テイラーロッヂ」
1883年創業の古参ミル。「華やかな柄モノというよりは、無地ベースの、しっかりした組織の英国素材を作るのがうまいイメージですね。ムダがなく研ぎ澄まされた生地作りで知られています」

<strong>ワンランク上の表現力「バルマー&ラム」</strong><br />1931年創業。英国的な中にも独特のファンシーさを湛えた素材を主軸とする。「同じグループでも、たとえばエドウィン ウッドハウスと比べて、リアルに着やすい素材が多い印象を受けます」

ワンランク上の表現力「バルマー&ラム」
1931年創業。英国的な中にも独特のファンシーさを湛えた素材を主軸とする。「同じグループでも、たとえばエドウィン ウッドハウスと比べて、リアルに着やすい素材が多い印象を受けます」

<strong>英国らしく、扱いやすい生地「アーサーハリソン」</strong><br />創業は16世紀とも言われる歴史ある作り手であり、着るほどに身体に馴染む、英国らしい生地提案が光る。「同グループ内では最もリアリティのある、ベーシックな生地を揃えています」

英国らしく、扱いやすい生地「アーサーハリソン」
創業は16世紀とも言われる歴史ある作り手であり、着るほどに身体に馴染む、英国らしい生地提案が光る。「同グループ内では最もリアリティのある、ベーシックな生地を揃えています」

2024

VOL.342

Autumn

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