ブレゲの歴史を学びにパリへ

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ミュージアムで貴重なアーカイブを発見

ブレゲ副社長
エマニュエル・ブレゲ氏
ブティック2階にあるミュージアムの館長を務めるのは、創業者アブラアン-ルイ・ブレゲの7代目で、1993年よりブレゲ社に参加し、ブレゲ歴史遺産を担当するブレゲ社副社長。

バーゼルワールドの後、僕は早速パリのヴァンドーム広場の一角にある、ブレゲ・ブティックの2階にある博物館を訪ね、数々のアーカイブを見せていただいた。そこには時計だけではなく、初代ブレゲが残したアイデアを書いたメモや、設計図、そして顧客台帳など様々な貴重品が金庫に収納されており、その一部が展示されているのだった。

そこには僕が時計というものに興味をもち、1980年代の初め頃に知った”ブレゲ”という、精密で美しいデザインを纏った時計の、歴史がひしめいていたのだった。そしてそのオリジナルのデザインや機能が、現代の腕時計に生かされているのを見ることができ、楽しい時間を過ごすことができた。

たとえば2011年発表の腕時計クラシック7337のデザインは、1823年に販売された鍵巻きポケットウォッチのブレゲNo3833に、そのルーツをもつことがわかる。そのふたつの時計は、200年という年月を超えて存在しながら、不滅のスピリットで結ばれているのだ。

1823年
オフセンターで均整のとれたデザイン

BREGUET No.3833

ブレゲ No.3833
この懐中時計は、ゴールドとシルバーのケースに、ハーフクォーター・リピーティング装置を備え、文字盤の12時位置に月の満ち欠けを示すムーンフェイズ表示をもつ。そして2時位置には日付表示の窓が配される。1823年に製造され、トーマス・ハウレイという人が購入したと顧客台帳には記されている。

2011年
ミュージアムピースを現在の技術で腕時計に再現

CLASSIQUE 7337

クラシック 7337
ブレゲの伝統的デザイン、機構を現在に伝える、現行モデルのフラッグシップコレクション「クラシック」。こちらは、右のNo.3833のデザインを腕時計で忠実に再現しながら、シリコン製のアンクルとヒゲゼンマイなど現代の技術で仕上げている。超薄型のキャリバー502を搭載。シースルーバック。45時間パワーリザーブ。自動巻き。径39mm。18KRGケース。アリゲーターストラップ。426万円(ブレゲブティック銀座)

1800年に、ナポレオンの夫人ジョゼフィーヌのために作られた時計。ゴールドにブルーエナメルのケースをもち、暗闇でも時間がわかるように、ダイヤモンドのポインターがケース外周に配置される。ケースの外側に付けられた針とそのポインターによって時刻を知る、モントレ・ア・タクトというスタイルの時計だ。

1800年に、ナポレオンの夫人ジョゼフィーヌのために作られた時計。ゴールドにブルーエナメルのケースをもち、暗闇でも時間がわかるように、ダイヤモンドのポインターがケース外周に配置される。ケースの外側に付けられた針とそのポインターによって時刻を知る、モントレ・ア・タクトというスタイルの時計だ。

海軍御用達時計師であったブレゲ工房が得意とした高精度なマリンクロノメーター。

海軍御用達時計師であったブレゲ工房が得意とした高精度なマリンクロノメーター。

1958年に開発されたパイロットウォッチの貴重なゴールド・ケース黒文字盤モデルだ。

1958年に開発されたパイロットウォッチの貴重なゴールド・ケース黒文字盤モデルだ。

ブレゲの時計造りには欠かせない、ギヨシェ文字盤を作るための、昔の手動ギヨシャージュマシンも展示されていた。

ブレゲの時計造りには欠かせない、ギヨシェ文字盤を作るための、昔の手動ギヨシャージュマシンも展示されていた。

様様な創作のアイデアなどが書きとめられたノート。

様様な創作のアイデアなどが書きとめられたノート。

フランス革命の影響が残る1793年にブレゲがスイスに戻って時計造りを継続するために、パスポートを申請したときのレター。その左右にあるのは、輪列の配置を考えたときのアイデアスケッチ。

フランス革命の影響が残る1793年にブレゲがスイスに戻って時計造りを継続するために、パスポートを申請したときのレター。その左右にあるのは、輪列の配置を考えたときのアイデアスケッチ。

ヴァンドーム広場に面したブティックの2階に、美しいインテリアの博物館がある。

ヴァンドーム広場に面したブティックの2階に、美しいインテリアの博物館がある。

2024

VOL.341

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