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見識豊かなホストの解説と共にディナーを楽しめる

コラムニストの中村孝則氏と文殊仙寺副住職の秋吉文暢氏
右はイベントのホストを務めるコラムニストの中村孝則氏、左は文殊仙寺副住職の秋吉文暢氏。

土地の魅力を味わい尽くすには、参加者もある程度の知識を持っていなくてはならないが、「ダイニングアウト」ではそのあたりも計算されている。その土地の文化、歴史、振る舞われる料理について解説するホストを起用し、それによってゲストの感動を増幅させているのだ。今回のホストを務めた中村孝則氏は、グルメ界のアカデミー賞と呼ばれ、今、世界的に注目を集めている「世界のベストレストラン50」の日本評議委員長を務める人物。食や旅に造詣が深く、コラムニストゆえ、わかりやすく伝えるテクニックを持っている。今回は事前に数回、国東に入って見聞を広めたそうだが、その機知に富んだトークのおかげで厨房を取り仕切る「茶禅華」川田智也シェフの料理が、よりいっそう味わい深くなったように感じられた。

「DINING OUT KUNISAKI with LEXUS」の様子
地元スタッフ70名以上が参加し、サービスなどを担当した。

地元の人との交流も、このイベントの特徴のひとつだ。食材の生産者の話を直に聞いたり、サービスを務める地元の方と触れ合ったりすることで、一般的な旅では得難いディープなエピソードに辿りつくこともある。

前述の大類知樹氏は「ダイニングアウトは予定調和にしたくない。予定調和は人を感動させられない」と語ってくれたが、2夜限りのこの食体験はまさに一期一会尽くしであり、ここに足を運ばなければ味わえない魅力に溢れている。

デジタルで誰でも情報が取り出せる時代だからこそ、大きな価値がある。「ダイニングアウト」とは、そんなことを改めて考えさせてくれるイベントであり、日本の魅力を再発見するきっかけを与えてくれるだろう。

なお、次回は秋口に開催する予定。情報は公式サイト(下記)にて7月下旬に発表するとのこと。ぜひ、チェックしてほしい。

「ダイニングアウト」公式サイト


取材・文/甘利美緒

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