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加藤 綾子さん 猪子 寿之さん

何かを表面的に記憶するより創造的であることが重要

加藤今のお話を聞いていると、アート以外に教育の現場でも、チームラボのデジタルアートが役立つ機会があるように感じました。

猪子教育というものがそもそも何なのか、定義は難しいよね。学校に行かなくても今は情報が溢れていて、何かを表面的に記憶するより、これからは創造的であることが最も重要だと思うんです。新豊洲のチームラボプラネッツとは別に、6月21日にお台場にオープンした、世界に類を見ない全く新しいミュージアム「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(以下エプソン チームラボボーダレス)に「学ぶ!未来の遊園地」というアートがあるけど、それは他者と一緒に何かを自由に考えることで「創造的な行為は楽しい」と思って欲しくてつくったんだよ。

加藤「他者とともに」という部分にチームラボの「チーム」にもつながる思いを感じます。

猪子一方で人間はもっと体で考えた方がいいと思っていて、頭だけで情報を知った気分にならずに、体を通して世界を認識してもらおうとつくったのがエプソン チームラボボーダレスの上のフロアにある「チームラボアスレチックス運動の森」。特に都市にいると土地も平坦だし、情報もテレビやスマホやYouTubeという平面から入手するわけで、物事を二次元だけで捉えて、どんどんアホになっていくだけだと思う(笑)。

加藤すぐにお台場の方にも行かないと!(苦笑)

猪子複雑で立体的な空間や場所を自由に探索することで、別次元で物事を捉えることができるようになる。そうすると世界の見え方や解決法も変わるでしょ。例えば会社の組織図なんて、二次元的思考の最たるもの。仮に一次元で物事を考えている人が、社長、副社長、副々社長……みたいな線の組織を作ったら、二次元の人から見たらアホなのかなって思うはずだよ(笑)。僕は三次元で考えているから、初めて二次元の組織図を見たとき「これって画期的な発明なの?」と意味が分からなかった。

加藤猪子さんらしい(笑)。最後に今後注目すべきプロジェクトがあれば、是非。

猪子10月29日まで、九州の武雄温泉の御船山楽園に樹齢3000年の木がある大事にされてきた森があって、そこで4回目となる展覧会(「earth music&ecologyチームラボ かみさまがすまう森」)が開催中です!

加藤最後は真面目な……(笑)。

猪子こういうところで告知して人に来てもらわないと、次のアートを制作できないからね(笑)。


カトMEMO

  • 表面的な世界に囚われず、自分の感覚で生きている強さ。
  • 組織でどう生きるか?ではなく、価値観に囚われない仕事の仕方。
  • 目で見ることだけでなく、体で感じることのメッセージ性。
  • 今の時代の、新しい「美」の取り入れ方、感じ方。

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