奥野さんの思い出の私物を拝見 Part1(写真4枚)
アメカジブームでファッションに開眼
そんな奥野さんがファッションに目覚めたのは高校2年の頃。オシャレな友達がいて、その影響で古着の501に興味を持ったり、アメリカ村(※)へ買い物に繰り出したりするようになったのだ。当時は空前のアメカジブーム。高校3年生、ついで浪人時代にはすっかり、洋服店へ行くのが楽しくなってしまっていた。入り口はアメカジであったのだが、先ほどの漫画の話と同じく、友達の大半がアメカジブームの影響をまともに受ける中、奥野さんは周囲と違った世界に目を向けるようになる。
※大阪・西心斎橋周辺のことで若者が集まるショッピングエリアとなっている「友人の7割、8割くらいはビンテージデニム好きで、状態のいいビッグEや66モデルにこだわるなどしていました。そんな人が多すぎるのがイヤに思えはじめて……。すると私が18歳、19歳のころに、ヨーロッパものを扱う小さいお店に出会って違う世界が見えたのです。そこにはヨーロッパのワーク物、ファクトリーブランド、英国製ニット、イタリアのパンツなどが取り扱われていました」。