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加藤実際に「星のや東京」にいらっしゃる海外のお客様の反応は、いかがですか?

星野オーセンティックな日本文化を味わいたいというぶれないニーズがあるので、想像以上の好感触を得ることができています。ここからさらに確立したカテゴリーとして、大都会で機能する日本旅館をつくっていきたい。「星のや東京」はそのベース基地で、今はまだ海外の都市で日本旅館に泊まるニーズはないかもしれませんが、1980年代のアメリカでは誰もローフィッシュを食べなかったのに、今は皆が当たり前のように寿司を食べます。バリューというのは変わるものなのです。

加藤社員とのコミュニケーションでも、大学院時代に体験された討論を大事にされると伺いました。

星野論争で負ける気はしないので(笑)、社員の意見を尊重しようとも思っていませんが、現地のスタッフは私よりはるかに情報は持っている。だから、誰もが立場を気にせず、思っていることを自由に言えるようにしたいと、フラットな組織作りには1990年代から取り組んできました。そのためには会議で「今日は無礼講で自由に意見を」と言ってもダメで、普段からいかにフラットな人間関係を作れるかが重要です。「星野リゾート トマム」の”雲海テラス”も、「ロテルド比叡」の “厄払い散歩”も、「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」の”苔ガールズステイ”も、現地から出てきたアイデアです。そういう企画がどんどん生まれることが、私たちにとって大事な手法であり、アイデンティティでもあると思っています。

(後編に続く)

加藤綾子さん、星野佳路さん
加藤さん衣装:トップス9000円/ソブ(フィルム) スカート3万7000円/プレインピープル(プレインピープル青山) ピアス18万5000円)/MIMI(MIMI GINZA SIX 店)

[MEN’S EX 2018年2月号の記事を再構成]
撮影/前 康輔 スタイリング/後藤仁子 ヘアメイク/遊佐こころ(piece monkey) 文/岡田有加

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