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80年ぶりに甦るスピードツイン

パリで行われたボンネビルシリーズの最新機「SPEED TWIN」のローンチナイトパーティの様子
モータージャーナリストやプレスをはじめ、ディーラー関係者や愛好家、インフルエンサーたちが世界中から集まった。

フランス・パリで行われたボンネビルシリーズの最新機「SPEED TWIN」のローンチナイトパーティは、ネオンが輝くクラブイベント会場で行われた。来場者による大熱狂のなか、ランウェイに「SPEED TWIN」のオリジナルモデルが乾いた空吹かしで登壇すると、一旦は静まり返った歓声が再び湧き上がる。そして、80年を経て蘇った新型スピードツインがその後に続いた。

1938年モデルのスピードツインに跨る男性モデル
1938年モデルのスピードツインに跨る男性モデル。

オリジナルの「SPEED TWIN」は1938年に登場。「走りを楽しむ」本格スポーツマシンの先駆として、モーターサイクルの様相を一変させた伝説的名車だった。世界初の大ヒットとなったパラレルツインエンジンを革命的なシャシーに搭載し、まさにスポーツライドバイクの先駆けともいうべき存在。そんなビッグネームを持つ新旧モデルの登場に、会場のボルテージは最高潮に達した。

見事なディテールの造形美
所有欲を掻き立てられる、見事なディテールの造形美。

ローンチされた新型は、オリジナルのアイデンティティを意識しながらも現代的なものに仕上がっている。トップレンジとあって排気量は1200cc。2気筒らしいスリムな心臓部に、マッシブなボディには現代的カスタムを随所に取り入れた造形美が目を見張る。特にアルミ製のフロントフェンダーからブラシ仕上げのアルミニウム製マッドガード、鋳造アルミ製ヘッドライトブラケットまで、精緻につくり込まれたフィニッシュの数々は大人の所有欲をさらに掻き立てる部分だ。ちなみに90種類を超える専用カスタムアクセサリーの展開も楽しみである。

トライアンフのボンネビルシリーズの最新作「SPEED TWIN」
オリジナルのスピードツイン(写真手前)と、80年を経て今回新たに登場した新型スピードツイン(写真奥)。

注目はトライアンフ自らが”クラス最高峰のハンドリング”と謳う、新型スピードツインのシャシー性能。残念ながら試乗は敵わなかったものの、配られたスペック表を見ると、究極のカフェレーサー「スラクストンR」をベースに開発された新フレームに、足回りには高性能フロントフォークとリアサスペンションユニットの組み合わせ。ブレーキは前後ともにBrembo製で、7本スポーク軽量アルミニウムホイールにはPirelliディアブロ ロッソコルサ3を装着と、その中身は、オリジナルの「SPEED TWIN」を蘇らせただけでなく、現代に相応しい性能が与えられている。

エンジンは専用チューニングが施された排気量1200ccの水冷ボンネビルツインエンジンを搭載。兄弟車でエントリーモデルの「ストリートツイン」から49%もの出力強化を図り、最高出力は97ps/6750 rpm。最大トルクは112 Nm/4950 rpmを発揮と、大幅にパフォーマンスが高められている点も見逃せない。しかも、会場に鳴り響いていたエグゾーストサウンドは、歯切れの良い鼓動感と深みのあるパラレルツインの響きがとても心地良いものであった。

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