>> この記事の先頭に戻る

こちらの目玉はFCVのMIRAIを公式大会車両として提供すること。更に、FCバスのSORA、豊田自動織機製FCフォークリフトも投入する。その他、FCV、EV、HV、PHVを中心とした車両提供により、これまでの大会で最高レベルの環境負荷低減を目指すという。見逃せないのは「FCVやEVに加え」という文言。何らかのかたちで、ここにはEVも用意されるということだろう。あるいは前述のi-ROADなどのことを指しているのかもしれないが…。

更に気になるのは、プレスリリース記載の「大会公式車両には、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」、「Lexus Safety System +」や、主に駐車場で発生する事故予防に寄与する「パーキングサポートブレーキ(PKSB)」などの最新の安全装備を搭載」という文言だ。珍しいことは書いていないようだが、現時点でMIRAIには、これらは設定されていないのである。つまり、これは2020年までにMIRAIのアップデートが行なわれると解釈していいはずである。

サステナ

安全で効率的な大会関係者輸送の実現のためのトヨタ生産方式の活用というのも興味深い。大会公式車両にはDCM(車載通信機)が搭載され、走行データを収集。これをビッグデータ化し解析することで、それに貢献するという。

オリンピック、パラリンピックにおいて、初めてのモビリティ領域でのワールドワイドパートナーとなったトヨタ。東京2020では、いよいよその意味、価値が世界に示されることになる。

文/島下泰久 Yasuhisa Shimashita

サステナ主宰
モータージャーナリスト
2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

1972年神奈川県生まれ。燃料電池自動車や電気自動車などの先進環境技術、そして自動運転技術を中心に、走行性能、ブランド論までクルマを取り巻くあらゆる事象をカバー。自動車専門、ライフスタイル系などのwebメディアをはじめ、専門誌、一般誌、ファッション誌などの雑誌に精力的に寄稿している。また並行して講演活動、テレビ、ラジオなどへの出演も行なう。
海外モーターショー取材、海外メーカー国際試乗会へも頻繁に参加しており、年間渡航回数は20回を超える。 2011年6月発行の2011年版より、徳大寺有恒氏との共著として「間違いだらけのクルマ選び」の執筆に加わる。2016年版より単独での執筆になり今に至る。最新刊は「2018年版 間違いだらけのクルマ選び」。
2016年にサステナをオープン。主筆として一般自動車専門誌、webサイトとは違った角度から、未来のクルマと社会を考察中。

サステナ(SUSTAINA)とは?

まっすぐおもう、未来のコト。 モータージャーナリスト島下泰久氏が主宰を務める、「クルマが目指す未来」を主軸に先進環境技術やそれを取り巻く社会の変化など、あらゆる事象を追うウェブメディア。

sustaina
  1. 3
LINE
SmartNews
ビジネスの装いルール完全BOOK
星のや
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
pagetop