
日本一の老舗シューケアメーカー「コロンブス」の全面協力、Begin & MEN’S EX特別編集で好評発売中の書籍『究極の靴磨き』から、その中身をピックアップしてご紹介する。初回のトピックは「靴磨きのメカニズム」。そもそも靴を磨くと長持ちするのは何故?
究極の靴磨きに「ふさわしい靴」とは?
10年選手を育てるためには監督の腕を磨かなければならないが、そもそものプレイヤーに素質がなければ話にならない。スカウトに求められるのは、革と製法を見極めるスキルだ。
【素材】から考える
磨きがいのある革はキメが細かく、深い光沢をたたえている。生後2年くらいまでの若い牛の皮を、自然の風合いを生かし、鞣なめした革がこの特徴を備える。
[1]磨きにふさわしい革とは?

皮は表皮層、銀面層、網状層からなり、2番目の銀面層が鞣製(じゅうせい)作業で革になる。繊維状のコラーゲンタンパク質が束になって複雑に絡み合う構造が特徴。磨きがいのある革はこの繊維が密で、銀面(真皮層の表面)が滑らかだ。カーフやキップがそれに当たる。
[2]乳化性クリームが革に”栄養”を与える

人間の皮膚も歳を取れば油分が抜けてカサついてくるように、革がそのみずみずしさを保つためには一定のペースでこちらから働きかけてやらなければならない。化粧品で言うところの乳液の役割を果たすのが、乳化性クリームである。主成分は水、油、ロウ。
[3]長持ちさせる

愛靴にいつまでも健康でいてもらうためには水分と油分で革の繊維に潤いを与え、ロウ分で表面をガードする——その理想の肌状態をキープするのが肝要だ。水、油、ロウそれぞれの”燃料計”を欠かさずチェックし、減ってきたと思ったら速やかに補給してやろう。
さらに深く、詳しく、丁寧に、靴磨きを極めるには・・・?
書籍『究極の靴磨き』好評発売中!

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―INDEX―
ChapterⅠ 頻度に応じた靴磨き
おろしたての靴磨き/履き終わりの靴磨き/週に1度の靴磨き/月に1度の靴磨き/半年に1度の靴磨き
ChapterⅡ 短時間でできる靴磨き
1分で光らせる/5分でツヤを出す/30分で鏡面磨きを完成させる
ChapterⅢ 上級者向けの磨きを極める
立体感を出す磨きを極める/アンティーク磨きを極める
ChapterⅣ トラブル対策
キズ編/カビ編/塩吹き編/クレーター編/シミ編
ChapterⅤ 磨きがいのある デザイン別 究極の靴カタログ10選
世界文化社刊 1300円+税
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