【Seasonless】温暖化時代の品格スタイルは、シンガポールに学ぶ
年々加速する気候変動のなか、夏の装い方を見失っている方も少なくないはず。そこで参考にしたいのが、常夏の先進都市シンガポールのスタイルだ。当地のファションを牽引する名店・コロニー クロージングに、その実情を伺ってみよう。
見習いたいのは、TPOに対する姿勢
世界屈指の貿易都市・シンガポールには、多種多様な国の富裕層が集結している。その多くはアメリカやイギリスなどの大学に留学し、ビジネスのためにシンガポールへ移ってきた人々。職種もIT、投資、金融など様々だ。そんなグローバル・エグゼクティブたちから高い人気を誇るのが、元ビームスの河村浩三さん・佐藤賢介さんが2013年に立ち上げたコロニー クロージングである。
当地は一年を通して最高気温が30℃を超え、突然のスコールが降る熱帯モンスーン気候。近年の日本ともオーバーラップする環境のなかで、エグゼクティブたちはどんな服装をしているのだろうか? 河村さんは次のように説明してくれた。
「実は服装自体でいうと、日本と非常に似ています。というか、M.E.スタイルのファンも多いんですよ。また近年の流れでいうと、とりわけ若い方々の間でスーツの人気が熱を帯びています。2025年からビームスの中村達也さんたちを招聘して、カスタムテーラー ビームスのオーダー会を開催しているのですが、毎回大盛況。常夏のシンガポールで、なぜスーツ? と思うかもしれませんが、シンガポールはタクシー文化が日本以上に発達していて、クルマでドア・トゥ・ドアの移動を行う方が多いのです。
それにパーティも非常に多く、“ミッドセンチュリー”などテーマを設けてドレスアップを楽しむ習慣も根付いています。ビーチサイドのバーでお酒を楽しむときは、思い切り解放的なリゾートスタイル。かたやプレゼンやパーティではきっちりとドレスアップ。この両軸をきっちり押さえている方が増えていますね。日本の皆さんにとって参考になるのはこういうところ。ひとことでいえば、シーンに合わせて様々な装いを楽しむ姿勢です。
たとえば鮮やかな色柄のリゾートウェアをオフィス街で着ていたら、かなり派手に感じるでしょう。しかしビーチリゾートでなら、むしろその派手さが場に馴染みますし、ご自身の気分も解放感に包まれて、とても心地よく感じるはずです。同じ服でも、着るシーンによって全然感じ方が変わるんですね。日本の夏は今やシンガポールより暑い。しかしだからこそ、抑制と解放のギャップを楽しめる好機ともいえます。ぜひ、前向きに夏を楽しんでいただきたいですね」
【BUSINESS style】
締めるときは締めるのが、シンガポールの流儀
左・顧客 ルディー・ハーマンさん
佐藤さんは紺ジャケット&グレーパンツとドレス感の高い装いだが、よく見るとインナーはシャツ生地で仕立てたポロシャツ。ルディーさんはブルゾンのような仕立てを取り入れたジャケットにイージーパンツセットアップというモダンな装いだ。
【RELAX style】
解放的なシーンには、大胆な服がむしろ馴染む





