一切の外連味を排した本物だけが揃う場所【東京・南青山のディエトロレクインテ】

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“舞台裏”という店で出会う本質

東京・南青山にひっそりと佇む「ディエトロレクインテ」。その扉を開けると、今や希少な正統派ブティックの風を頬に感じる。ここは、本質を知る大人が集う場所なのだ。

ディエトロレクインテ

一切の外連味を排した本物だけが揃う場所

SNS全盛時代、巷の店は自分語りによってアイデンティティを叫ぶ。どんなコンセプトか、どんなレアモノがあるか、店主の美学は云々。しかし、ここディエトロレクインテが特別なのは、その自然体のアプローチだ。店の個性は前面に出さず、お客一人ひとりのスタイルを引き立てることに専念している。主役はお客であり、店はその魅力を最大限に引き出すパートナー。そんなエレガントな関係性を築いているのだ。

店内 店内

店内はクラシック好き垂涎の品揃え。しかしサルトリアルを売りにしているわけではない。ただお客にいいものをご紹介したいだけ──そこに店の色付けは不要というわけだ。それでいて、御用聞きのような店ではない。さりげなく陳列されたアットリーニのノーカラージャケットを手に取ると、これはカプリジャケットといって、チェーザレさんがバカンス用に自ら考案し、愛用していたもの……なんて逸話が聞けたりする。押し付けないだけで、確たる美意識がそこにはあるのだ。

ディエトロレクインテという店名は、“舞台裏”という意味のイタリア語。訪れる人が上がる日常や非日常という舞台で、最高に輝くための準備をする場所だ。この場所に惹かれる人なら、きっと扉の向こう側に何があるかを既に知っているはずだ。その扉はいつでも開いている。

チェーザレ・アットリーニ、ジョンロブ、ブリオーニ、サンタ・マリア・ノヴェッラ。
原点にして頂点が揃う場所

アットリーニとブリオーニが隣り合って並ぶ
左:スーツ135万6300円、タイ4万6200円/以上チェーザレ・アットリーニ、シャツ7万9200円/ディエトロレクインテ 右:ジャケット114万1800円、ニット33万円/以上チェーザレ・アットリーニ、パンツ9万5700円/ディエトロレクインテ、靴33万4400円、ブーツ20万200円/以上ジョンロブ、ソックス7700円/ディエトロレクインテ(以上ディエトロレクインテ)

アットリーニとブリオーニが隣り合って並ぶのはここくらいではないだろうか。ディエトロレクインテで扱うブランドの基準は“原点であり、頂点であること”。ナポリ仕立てを確立したチェーザレ・アットリーニ、ローマンスタイルの最高峰であるブリオーニ、世界最古の薬局サンタ・マリア・ノヴェッラ、革靴の王者ジョンロブが一堂に揃う。なかでもアットリーニの品揃えは圧巻で、スーパー210’sウールのスーツ、とろけるようなカシミアを使ったシャツジャケットやニットなど、最高級素材を用いたアイテムがオールラウンドに揃う。ジョンロブのラインナップも魅力で、甲を一枚革で仕立てた「ルーク」、デニム生地を用いたブーツ「ピーク デニム」など幅広いモデルが並ぶ。

DIETRO LE QUINTE(ディエトロレクインテ)

東京都港区南青山5-7-23
TEL/03-6427-9894
※来店時はアポイント推奨
URL:https://www.dietrolequinte.co.jp



[MEN’S EX Autumn 2025の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
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