
電動化へと向かうラグジュアリーブランドの次章を予告する1台
ベントレーは、ブランドの未来を象徴するコンセプトカー「EXP 15」を公開した。2026年に登場予定の初のフルEVとは異なるモデルではあるものの、このモデルは未来のベントレーがどんな価値や体験をユーザーに提供しようとしているのか、そのビジョンや考え方を具現化し映し出す存在だ。
同社は新たな経営戦略「ビヨンド100+」を掲げ、2035年までに完全電動化を達成すると宣言。2026年にはブランド初となるフルEV(しかもラグジュアリー・アーバンSUVという新たなセグメントを切り拓くモデル)の投入を予定している。その未来像を先取りして提示するのが、このEXP 15である。
デザインの源泉となったのは1930年の名車「スピード シックス」。しかしEXP 15は単なる懐古的な復刻ではない。直立したグリルやロングボンネットといった伝統的な意匠を継承しつつ、光の演出やアクティブエアロを融合させることで、EV時代にふさわしい新しいグランドツアラー像を提示している。
完全電動・全輪駆動を想定したパワートレインは、静粛性と瞬発力を当然の資質とし、長距離移動の快適性や高速充電性能まで視野に入れる。ここには「ラグジュアリーとサステナビリティの両立」という、ベントレーがEV時代に課す矜持が透けて見える。
キャビンにおいても、VRを活用した開発手法や、アナログとデジタルを自在に行き来するインターフェースを採用。単なる“移動空間”ではなく、知的で感性的な体験の場として仕立てられているのも特徴だ。

ベントレー デザインディレクター、ロビン・ペイジ氏は「EXP 15は未来を探る実験の場」と語る。だがその実態は、EV化が避けられない自動車の世界において、ベントレーがいかに伝統と革新を統合し、グランドツアラーという存在の新基準を打ち立てるのかを示す回答となるであろう。
ベントレー モーターズ
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