知的で素敵なLUXURY LIFE 50の実例
膨大な情報に溢れる現代。経験と知識をどう得て、賢く楽しむか? を、衣食住遊~学・整まで、50の実例に。日常に“光=LUX”を与えてくれる新しい価値観をぜひご覧ください。
[実例40/学]
本物ってなに? ブランドって何? 日本のラグジュアリーを考える

JAXUARY委員 テイラーアンドクロース株式会社 代表取締役
隅谷彰宏さん
1946年創業、東京・赤坂の老舗「テイラーアンドクロース」3代目。慶應義塾大学大学院でシステムデザイン学を学び、日本のラグジュアリー=JAXURYを世界に発信。
JAXURY(ジャクシュアリー)=Japan’s Authentic Luxury
今こそ、“日本的な美しさ”が求められる
日本におけるラグジュアリーとは何か——その問いに向き合う試みが、ジャパン・オーセンティック・ラクシュアリー、略してJAXURY(ジャクシュアリー)だ。発起人は、隅谷彰宏氏。2015年、彼は「本来あるべき日本の生産・流通」の姿を見つめ直すため、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科に入学。「システム×デザイン思考」を学び直し、2020年、この産学共同プロジェクトを立ち上げた。
「ラグジュアリーには、本来“日々の暮らしを上質にするもの”という定義があります。日本では、高級で豪華絢爛というイメージがありますが、それは捉え違いです。伝統から生まれた“ほんもの”、使い手に愛される “ほんもの”こそ、日本が世界に発信できる本来のラグジュアリー=JAXURY。その価値を広めるために始めたのがこのプロジェクトです」
2025年5月、第5回「JAXURY AWARD」が開催された。大賞にはサントリーが選出され、JAXURYが掲げる10の視点に基づき、各部門賞が授与された。その視点とは、①クラフトマンシップ、②感性、③信頼、④本来感、⑤唯一無二、⑥美、⑦日常的な上質さ、⑧神話・歴史、⑨幸運・僥倖、⑩利他。いずれも“ほんもの”を見極めるための新たなる指標だ。
「JAXURYは、日本の“ほんもの”に光を当て、ラグジュアリーとの接点を見出し、世界へ発信していくためのキーワードです。大切なのは、モノではなく生き方。その生き方におけるモノ・コト。それがどのような背景を持ち、誰の手によって、いかに受け継がれていくか。作り手と使い手がつむぐストーリーのなかでこそ、次世代へとつながり、世界に誇れる“ほんもの”のラグジュアリーが生まれるのです」
“ラグジュアリー”は今、この日本で再定義されようとしている。




2025年5月29日、「JAXURY AWARD 2025」が開催された。第5回となる今回は、大賞にサントリーが選出され、部門賞は左の10の視点に基づき選定。審査員は隅谷彰宏氏をはじめ、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科・教授の白坂成功氏やユナイテッドアローズ名誉会長・重松 理氏ら。日本的な価値観と美意識を軸に、ラグジュアリーの定義そのものを問い直すアワードとなった。
2025年 JAXURY AWARD部門賞受賞企業
【大賞】サントリー | ||
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【部門賞】サントリー | ||
① | クラフトマンシップ | 中川木工芸 |
② | 感性 | バルミューダ |
③ | 信頼 | デルフォニックス |
④ | 本来感 | Scapes |
⑤ | 唯一無二 | MIO HARUTAKA |
⑥ | 美 | 錦山窯 |
⑦ | 日常的な上質さ | オーラリー |
⑧ | 神話・歴史 | SHISEIDO フューチャーソリューション LX |
⑨ | 幸運・偉偉 | Simose Art Garden Villa |
⑩ | 利他 | BYAKU Narai |
“引き算の美”で、心地よさをデザイン


AUXCA. TRUNK(オーカトランク)
隅谷彰宏氏が2016年に立ち上げた、大人のためのデイリーウェアブランド。コンセプトは“理由のある服”。テーラーで培った経験をもとに、構築的で洗練されたシルエットを追求。「コットンアートピケ ダブルジャケット」13万2000円(オーカトランク)
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[MEN’S EX Summer 2025の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)