
「ビジュアルで身につく 大人の教養」シリーズから最新刊となる『腕時計のしくみ【複雑時計編】』(髙木教雄・著)が発売となった。本書は機械式時計の超入門書『腕時計のしくみ』の第2弾。ここ数年ブームが続いている複雑時計に絞って、その魅力的な機能や難解に動く「しくみ」を、とにかくわかりやすく解説している。
合間にはその雑学として「複雑時計に関する用語集」「複雑機構の傑作ムーブメント」のほか、「複雑時計を作る天才時計師たち」なども紹介。購入前に知っておきたい、はたまた購入してしまったからこそ今さら訊けない複雑時計の「しくみ」を、ビジュアルと解説文を通して理解することができるのだ。
複雑機構からムーブメント、天才時計師の解説まで。
多彩なテーマをとにかく分かりやすく!

複雑機構は、英語では「コンプリケーション」と呼ばれる。コンピュータ設計と工作機械の進歩により、今では実に多彩な複雑機構が登場しているが、その中から「4大コンプリケーション」と称される伝統的な4つの複雑機構 (トゥールビヨン/パーペチュアルカレンダー/ミニッツリピーター/スプリットセコンド・クロノグラフ) のしくみを解説している。

新たなる発明、あるいは既存の機構を高性能に進化させる――。複雑機構は、それを製作する時計ブランドの腕の見せ所でもある。同じ機構を、いかにして独創的にして他社と差別化するか――? 本書で取り上げる13の機構を代表するムーブメントを厳選し、それぞれに光るオリジナリティを探っていく。

また、本書では複雑時計を作る現代の天才時計師たち、そして時計のメカニズムを作った先人たちも紹介。いつの時代も、画期的な時計、そして画期的なメカニズムは「天才」と呼ばれる時計師の頭の中から始まる。現代の天才時計師は、これまでの偉人たちの仕事に最大の敬意を払いつつも、自分だけのオリジナリティを加えたかつて見たことのない超絶機構で時計ファンを楽しませているのだ。