コロナ渦を経て、旅の仕方もリゾートの在り方も大きく様変わりし、かつてはステイタスだったはずの「別荘」の捉え方にも変化の波が訪れた。そんな時代背景もあって話題を集めているのが『NOT A HOTEL』だ。
この施設の特徴は、唯一無二のデザインを誇る一棟を個人で購入することもできる一方、日数単位でオーナーになることもでき、また使わない日は「HOTEL」として貸し出す、あるいは、家族や友人にアプリ上で宿泊をプレゼントすることもできるという手軽さにある。
また、NOT A HOTELのオーナーは自身が購入した物件はもちろん、日本各地にある保有していない他の拠点も相互利用できるため、ライフスタイルに合わせた滞在が可能。今後開発予定のNOT A HOTELも全て相互利用の対象となり、オーナーは全国にあるすべての施設で暮らすことができるのだ。そんな常に飽きることのない別荘体験を提供している仕組みが、富裕層たちからの支持を得ている。
「HOTEL」とはいうものの、一般的なホテルではなく、その実態は「HOTEL」として貸すこともできる「別荘」。もちろん、資産形成に役立つ側面もあるのかもしれないが、人気の理由はそれだけではない。有名建築家による優れた建築デザインにも注目が集まっているのだ。販売後瞬く間に完売してしまったという『NOT A HOTEL NASU』の物件を例に、その人気の秘密を内側からも解剖してみよう。
最寄りはJR東京駅から1時間ほどのJR東北新幹線那須塩原駅。駅からは車で20分ほどの距離に位置し、静けさと自然の雄大さを手に入れることができる。
そして、立地ばかりでなく『NOT A HOTEL』がこだわるのは建築デザイン。宮崎県・青島の『NOT A HOTEL AOSHIMA』やこの8月から販売が始まったばかりの『NOT A HOTEL MINAKAMI
』など、今後も続々と生まれるプロパティすべてが、様々な建築家・クリエイターとのコラボという点も興味深い。ちなみに、ここ『NOT A HOTEL NASU』は、谷尻 誠氏、吉田 愛氏が率いる「SUPPOSE DESIGN OFFICE」(サポーズデザインオフィス)が手がけた施設になる。
こちらの写真は『NOT A HOTEL NASU』の、4LDK、3ベッドルーム2バスルームの「MASTERPIECE」と呼ばれる建屋。2階建ての屋内面積は286.09m2に加え、214.88m2のテラスを配した何とも贅沢な作りだ。
6mの吹き抜けによる大空間が楽しめるリビングダイニングの中央には、巨大な煙突が聳え立つ暖炉。10人掛けのダイニングテーブルとソファ、オープンキッチンが配置されている。
テラスには12mのプールやソファがあり、自然に囲まれながら憩いの時間を過ごすことができる。春には春の、冬には冬の表情があり、いつ訪れても見飽きることはない。
オーナーとなると利用しない日はホテルとして貸し出すことができる。ラグジュアリーホテルのスイートルームよりも広く、プライバシーが守られる。しかも、滞在中の食事や一部のオプションサービス費用を除いた、光熱費や清掃費、水道代は管理費に含まれていることから都度のルームチャージは不要。オーナー専用のクローゼットも完備されているので、頻繁に訪れる方は荷物を減らすことができる。
別荘は個人の所有となるぶん、利点はもちろん多くあるものの、個人宅と違って利用頻度や清掃の大変さ、管理費、メンテナンス代など、様々な悩みがつきもの。その点、『NOT A HOTEL』ならば、清掃はもちろん、建物全体のメンテナンスなど、余計な手間をかけずとも、物件を管理してもらえるのは非常に便利だ。