今、なぜエグゼクティブに“スキンケア”が必須なのか?
男性の美容意識が高まり、そのなかでも基本となるスキンケアはミドルエイジが無関心でいられない時代になった。今回はメンズ美容の必要性を熟知し、仕事にも効果的に取り入れているお二人をゲストに話を聞いた。
[左]男性美容研究家
藤村 岳さん
1973年生まれ。2000年代初期より男性美容を啓蒙するパイオニア。All Aboutのメンズコスメガイドを担当。執筆や講演、メンズコスメの開発、ブランドコンサルティングにも携わる。
[中]フリーアナウンサー
青木源太さん
1983年生まれ。日本テレビのアナウンサーとして活躍後、「日本一のイベント司会者」を目指し、フリーに。現在はイベント司会の傍ら、SNSで美容から投資情報まで幅広く発信中。
[右]MEN’S EX副編集長
田上雅人
1986年生まれ。本誌では時計、クルマ、美容、食を担当。アート、ワインを趣味とするほか、弓道(五段)、茶道、スキー(検定1級)など趣味多数。文武両道を極めるべく精進の毎日。
美容の基本はまずは保湿とUV
田上 ミドルエイジのメンズ美容がトレンドになりました。私の場合は洗顔、化粧水、乳液の基本を忠実に行っていて、最近はセラムやオイルも活用します。まず、お二人の普段のスキンケアから教えてください。
青木 一番重要なのが保湿とUVケア。私はサラリーマンでも朝、手軽にできる美容を実践しています。保湿はしても、そのあとの乳液や日焼け止めを塗っていない方は意外と多いんです。美容クリニックやエステに通う前に、まずは保湿とUVケアかなと思います。
藤村 基本となる洗顔は泡で丁寧に。加えて保湿とUVケアをすれば初心者はまず大丈夫。40歳を過ぎたら自分の肌の現状の把握から始めてケアをしてほしいですね。青木さんは私と10歳離れていますから、私はさらに美容液を取り入れています。
青木 男性美容に関心を持つと鏡を見る時間が増えます。それは自分と向き合う時間でもあるんです。
藤村 男性は“鏡に顔を映しているだけ”で自分の現状を把握できていない人が大半。つまり大事な肌のことを観察していないから、何をしていいかがわからないんです。
青木 鏡の中の自分と向き合うと、生活習慣の乱れなども見えてきますよね。
美容はもはやビジネスマナーの一部になってきた
田上 私自身はもともとニキビ肌で肌が弱く、いろいろな化粧水やクリーム、ケアを試しました。お二人の美容のきっかけは?
青木 アナウンサーはテレビに出る際、男性もメイクをするので、当たり前にほかのアナウンサーとメイクの話をするようになり、興味を持つようになりました。
田上 最初からキチンと正しい手順でケアなさっていたんですか?
青木 いえ、最初はアイテムを塗る順番もわかりませんでした。でも慣れてくると、夜に歯磨きをしないと眠れないのと同じで、今は保湿をしないと安心して眠れません(笑)。
藤村 私は2004年に独立した当時、男性美容の専門家がほぼいなかったので、この分野ならパイオニアになれそうと思ったのがきっかけです。でも、実際に美容を始めると、ケアした分、目に見える反応が楽しくてのめり込んでいきました。
田上 始めてからの肌の変化や周囲の反響はいかがでしたか?
青木 美容の表現にある“肌のゆらぎ”がわかるようになりました。私は、美容はコミュニケーションの一環だと思っています。徹夜明けの疲れた顔で髪がボサボサの状態では、いくらいいプレゼンをしても受け手にいい印象が与えられない。肌や身なりを清潔にしていたほうが、主張がしっかり伝わりますよね。
藤村 私は経営者のために美容のプロデュースもしています。おっしゃる通りでどんなに素晴らしい資料を用意しても、肌や身なりに清潔感がないとその方の言うことに信頼性が乏しい。一度、悪い印象を与えてしまうとそのリカバリーは簡単にはできない。見た目の対策をしていない方は今、仕事上でマズい状態にあることを認識してほしいですね。
後編に続く
Aoki’s Choice
シセイドウメンのメイクアイテムと香りがよいゴリラコスメティクスは男性用美容ブランドとあって青木さんは信頼を寄せる。ほかにキスミーマミーのプッシュタイプのUVケアは子ども用で、家族みんなで愛用中だ。丁寧に泡立ててからの洗顔を心がける青木さんにとって、専科のパーフェクトホイップは忙しいときでも簡単で使いやすいとのこと。
[MEN’S EX Summer 2023の記事を再構成]
※表示価格は税込み。