かの有名アーティストも欲しがった歴史的建造物
地名と呼応しているブルーマウンテンコーヒーだが、厳格な基準があり、そう呼べるのはJACRA(ジャマイカ農産物規制当局)が定めたジャマイカ東側に連なるブルーマウンテン山脈の内側にあたる“ブルーマウンテンエリア”で栽培されたコーヒーだけ。さらにその中にも格付けがあり、最も品質のよいものを“ブルーマウンテンNo.1”と呼ぶ。輸出時も他のコーヒー産地では麻袋などに入れられるが、木製の樽に詰められるのも特徴のひとつ。

実は、日本のコーヒーメーカーであるUCC上島珈琲は、ジャマイカに直営農園を所有している。淡いピンク色の外壁がコロニアルな雰囲気を漂わせる、その名も“クレイトンハウス”。時は1805年、イギリスの植民地時代にジャマイカ総督のクレイトン卿が建てたもので、マホガニー調の床や壁のエッチングなど見どころ満載の歴史的な建造物で、ジャマイカの重要文化財の指定も受けている。かのミック・ジャガーも欲しがったという逸話もある。コーヒー好き、ブルーマウンテン好きなら一度は訪れてみたい聖地のようなところ。
