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“入門モデル”ながら実力レベルはスポーツカー界随一

フェラーリ ローマとポルトフィーノM

結論から言うと、両者のキャラクターはマラネッロが主張するほど違うとは思わなかった。特に同じ“クーペ”同士として比較した場合には、いずれもハンドリングに優れたFRスポーツカーに終始する。ドライブモード選択によって変わるとは言うものの、基本、アジリティ豊かなスポーツカーであることは変わらない。街乗りにはややゴツゴツとした印象で、素晴らしい乗り心地とまでは褒めることはできないけれど、速度域が上がるにつれてフラットな乗り味へと変化していくあたりはさすが。

ローマで都内から京都まで往復1000kmのドライブも敢行したが、高速クルージング性は天下一品、よくできたGTカーだったと言っていい。ポルトフィーノMもクーペでドライブする限りは同じキャラクターだ。

フェラーリ ポルトフィーノM エンジン
最高出力620ps/最大トルク760Nmを発生する3.9リッターV8ツインターボを搭載。0-100km/h加速は3.45秒、最高速度は320km/hとされた。ミッションは従来の7速から、新しい8速デュアルクラッチとなっている。

両車において特筆すべき魅力といえば、ワイルドなサウンドを奏でるV8エンジンであることは間違いない。エンジンフィールもまたツインターボでありながら大排気量自然吸気エンジンのようにきれいに立ち上がり、しかも力強い。8速DCTとの相性も抜群で、強力なブレーキパフォーマンスと相まって減速もまた加速と同様に楽しめる。入門モデルだなんて言ってしまったけれど、そのパフォーマンスはスポーツカー界随一のレベル。ちょっと前までのV8ミドシップカーを引き離すに十分だ。中古のフェラーリに負けない実力の持ち主ではある。

ポルトフィーノMで感心したのは、オープン時の乗り心地の良さだった。完全なクーペのローマに比べると、少しボディが柔らかくなる。それゆえ突っ張った印象がなくなり、路面からのショックも上手にいなしてくれる。ポルトフィーノMよりもローマのスタイルに似合いそうな乗り心地で、「この乗り味のローマがあれば最高」と、結局、無い物ねだりをしてしまった。

結論を出すのは難しい。けれども限りなく実用に近いファーストカーとしての跳ね馬だと考えた場合、そのV8サウンドを直に身体へと降り注がせることのできるオープンのポルトフィーノMに軍配を上げたくなってきた。エンジンサウンドを楽しむ機会もこの先減ってくることだし。

スタイリングだけを取れば、全くもってローマの方が好みだけれど。

文=西川 淳 写真=柳田由人 編集=iconic

<p>ボディサイズは全長4594×全幅1938×全高1318mm、ホイールベース2670mm。改良により、フロントマスクやリアディフューザーなどのデザインが変更されている。</p>

ボディサイズは全長4594×全幅1938×全高1318mm、ホイールベース2670mm。改良により、フロントマスクやリアディフューザーなどのデザインが変更されている。

<p>メーター部は中央に回転計を配置、左右に各種情報を表示する液晶画面が備わる。センターコンソールにはタッチ式のディスプレイを採用した。</p>

メーター部は中央に回転計を配置、左右に各種情報を表示する液晶画面が備わる。センターコンソールにはタッチ式のディスプレイを採用した。

<p>ステアリングの右側に、走行モードをセレクトできるマネッティーノのスイッチを配置。ウェット、コンフォート、スポーツ、レース、ESPオフ、の5つからセレクトできる。</p>

ステアリングの右側に、走行モードをセレクトできるマネッティーノのスイッチを配置。ウェット、コンフォート、スポーツ、レース、ESPオフ、の5つからセレクトできる。

<p>フロントシートは背面を薄く仕立てることで後席居住性を向上させた。なお、リトラクタブルハードルーフの開閉時間は約17秒。</p>

フロントシートは背面を薄く仕立てることで後席居住性を向上させた。なお、リトラクタブルハードルーフの開閉時間は約17秒。

<p>リアシートは可倒式となっており、トランクスルー機能が備わっている。</p>

リアシートは可倒式となっており、トランクスルー機能が備わっている。

<p>オープン時のルーフはラゲージ上部に収納される。ラゲージ容量は292リッターとなる。</p>

オープン時のルーフはラゲージ上部に収納される。ラゲージ容量は292リッターとなる。

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