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M.E. 東京五輪のゴルフ日本代表ヘッドコーチとしては、選手を見守る立場にあると以前、おっしゃっておられました。

丸山 リオ五輪のときも、オリンピック日本代表ヘッドコーチの仕事をさせていただいているので。大事なことは選手がどんな状態であるか観察しておくこと。もし選手から質問や悩みがあっても、余計なことには口を出さない。この姿勢は変えずにいこうかなと思います。ルール上、僕らはアドバイスしてはいけないんです。本番が始まったら一切アドバイスなし。だからこそ練習ラウンドのときも、余計なアドバイスをするのは避けようかなと。なぜなら、ゴルフは個人スポーツであるし、技術に関しても、メンタルに関しても、全部個人で把握していることなので。ただ、聞かれたことには、確実に、明確に、その人の悩みに答えられるよう準備はします。

M.E. そのためには選手のことを良く見ておく必要があると。

丸山 一緒に練習ラウンドしているときに、僕は僕なりのコースマネジメントでやってみる。自分だったらどうするかなと。選手から質問されたら「うーん」ではなく、「あっ、そこはアイアンじゃない?」って瞬時に言ってあげることが、選手の安心感につながりますよね。そのかわり、何も聞かれなかったら、一つも答えない。もう面白いことしか言わない(笑)。この後ごはんどうする?とか(笑)

M.E. なるほど。さて、話を注目選手に戻したいと思いますが、今平選手に続く選手として挙げるならば、どなたになりますか?

丸山 星野陸也選手ですね。これは、年頭から言っていたことですが、実際、その期待通りに2020年、成績を残してくれました。

M.E. 元々、期待されていたと?

丸山 星野選手が全米オープンに出場した際に、松山選手と一緒に練習ラウンドを回る機会がありました。それについていったので、もっとこうしたほうがいいよ、ああしたほうがいいよと、思ったことはそのときに言わせてもらいました。彼はアドバイスした内容をメモしてくれていたそうで、その後も一生懸命やったと、後々、語ってくれましたよ。

M.E. そうした気持ちも大切ですね。

丸山 色々な人の話を聞くというのも一つの素質・能力だと思います。聞いて自分に必要じゃないと思うことは排除していけばいい。まったく情報がないよりはいいでしょう。今平選手、星野選手もショット能力が安定してきたからこそ、今の強さに繋がっているのだと思いますよ。

丸山さんが注目する《次世代選手-2》 星野陸也さん
「期待通りの成績を2020年は残してくれました!」

星野陸也さん
2020日本オープンの3日目。
星野陸也さん
2020日本オープンの練習の様子。

星野陸也さん HOSHINO Rikuya
1996年生まれ。茨城県出身。水城高校時代に『関東ジュニア』連覇。日本大学進学後、2016年に中退。同年8月のQT挑戦を機にプロ宣言した。’20年はツアー再開初戦のフジサンケイクラシックで同世代との混戦を制し優勝。


後編に続く

※掲載しているプロフィールは2020年11月現在のものです。
[MEN’S EX 2021年1・2・3月合併号の記事を再構成]
写真/筒井義昭〈丸山さん〉AFLO AP、PA Images、Golffile、報知新聞、日刊スポーツ /AFLO

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